ほぼカプ要素のない c00lkidd x guest 666 静寂の中、空気が細かく震える。 なんだろう、と思い、ふと横を見ると、ゲストがこちらに歩いてきていた。――その頭上には、光が漂っている。 輪っかとしての形が見え始めているようだ。 「……c00l、kidd。」 いつもの余裕のある声とはちがう。微かに肩が震え、指先が無意識に自身の服の裾をギュッと掴んでいる。 ふと、ゲストの背中のあたりにある、"雲のような何か"に目を向けた。 透き通る、1本1本が繊細に輝く、雪のような純白の羽がそこにある。 美しい、と思ったのだ。――見惚れるというより、"言葉を失った"に近い。見惚れる余裕もなかった。 「きれい。」 思わず彼の羽にそっと撫でるように触れる。 瞬間、ビクッと彼の肩が跳ねた。よく見ると、まだ羽は生えたてのようだ。根元からは真っ赤な血が流れ、その羽は俺が撫でるごとに反応している。 「やめてくれ。」 短く彼が告げる。 「やだ。綺麗なんだもん。」 「……身勝手な。 ――痛いんだ。やめてほしい。」 目を伏せ、羽を守る様に閉ざせ、そう彼は言う。 残酷だ。俺はそう思った。光を目の前にして、手が届かない。 俺の心もまだ人はやめていないようで、彼の心を尊重し、手を離す。 「ごめんごめん。……ていうか、なんでそんな、」 羽が生えているんだい?と訴えかける。 少しの沈黙。 「……勝手に生えたんだ。今。…唐突に。」 まるで痛みを思い出すように手が震えている。 その震えに気づいていないように目をそらす。 「勝手に、か。心当たりはないの?」 「ない。家の方向に足を向けたところ、唐突に生え始めた。 ……それまで、前兆などは無かった。」 もう彼の身体は再生し始めているようで、突き破った肌や、流れ出ていた血液も、全てが綺麗になくなっている。 まるで元から生えていたかのようだ。 ――――いや、あながち間違っていないのかも知れない。 彼は無愛想ながら、どこか惹かれるところがあった。なぜかは分からないが。 彼の、祝福か何かだったのかもしれない。 いや、少し失礼だな。彼に惹かれていたのは確かだ。 「ま、とりあえず家に戻ろうよ。あんまり遅くなると、またtuberが家のアイスを食べ尽くしてるかもしれない。」 「それもそうだな。…また腹を壊されたら困る。」 俺たちは帰路に着いた。 ━━━━━━━━━━━━━━━
すげえ短かった。時間30分くらいしかなかったし😭😭😭ごめんな🥵🥵🥵 次はもっと長くする
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