凛
すぅー
凛
はぁ
瑛太
どうしたんですか?そんな深いため息ついて
凛
ご、ごめん
瑛太
全然大丈夫です、あの〜新曲のことなんですけど
凛
!ごめん今その歌詞のことで悩んでて…
凛
進んでないんだ
凛
音源もきてるからlyric早くしなきゃなんだけどね
凛
こんな話担当アーティストにする話じゃないよね
瑛太
スランプってやつですか?
瑛太
僕もなりましたよ一時期
凛
え?
凛
瑛太くんも?
瑛太
はい
瑛太
高校生ぐらいの時、友人に詩を提供してたんですけど
瑛太
テーマどころか紙とペンすら持てなかった時期がありました
凛
あれ、じゃあ一回聞いたことがあるかもってこと?
瑛太
はい
瑛太
先輩なら知ってる曲もあるかと
凛
活動名教えてそしたら
瑛太
あ、はい
瑛太
「まさ」です
凛
おっと
凛
聞いたことあるしなんなら目標だったんだけど
瑛太
それはありがとうございます
瑛太
でも、もういいんです
瑛太
僕は、僕は
数年前
瑛太
ちょ、っとやめ、て!
もこ
パァ?無理無理なにこの詩気持ち悪い
瑛太
やだ、やめテェ
瑛太
返して、返してよ!
もこ
やだねー
もこ
こんなキモいこと考えてるんだからすてられてもけっきょくきたないでおわるでしょ
瑛太
す、捨てる?な、なにを言ってるの?
もこ
そのままだよ!
律
もこ!
もこ
何よ律
律
お前がやってることの方が100倍もキモいぞ
もこ
はぁ?なんですって?
もこ
あんた、あたしには向かってくるとかいい度胸してるじゃん
律
俺は事実を述べたまでだ
もこ
はあ?
律
歌詞を書くことなんて本人の自由だし
律
こいつはな、お前がキモいって貶せるやつじゃねえ
もこ
こいつの方が私より上だって言いたいわけ?
律
あぁ、お前の方がよっぽどキモい
律
瑛太の方が素敵だしそれに好きだと思うが?
もこ
なんなの?じゃあこいつはあんたに
律
それ以上騒ぐな気色悪い
もこ
!?
瑛太
ていうことがあったんです
瑛太
その時から僕は律くんとずっと一緒にいます
凛
律くんが助けてくれたんだね
瑛太
はい
瑛太
でも彼女にキモい、と言われた後から歌詞が書けなくなったんです
凛
拒否反応が出たとか?
瑛太
そうです
瑛太
あまりにも心に深い傷を負ってしまっていたんでしょうもう作詞家として活動ができなくなったんです
凛
それは悲しいね
瑛太
まあ、今ではこうやってソロで活躍して担当の作詞家さんがついてくれてるんです
瑛太
あの時のことは今に比べれば些細なことで
瑛太
そのクラスメイトと絶縁するきっかけになったんです
瑛太
今は歌詞の提供ができない状況のあなたの方が大きいので
凛
そうね
凛
あっ、そろそろ帰らないとお互いまずいわ
コンコン
律
こんばんは
瑛太
律ー!
凛
こんばんはー
凛
そろそろ解散するところです
律
時間的にそろそろかなと思ったのでお迎えに来ました
凛
じゃあこのまま解散ですねお疲れ様でした
瑛太
お疲れ様でした