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ぶくしつです
ぶくしつです
nmmnちゅうい
兄弟
後編
俺が風邪を引いて桃が看病してくれたあの日から、
なにか、桃は変わった
いやいや、近いよ!
耳に息、当たってるし、
みんなは、桃の異変に気づいてないみたいだし、
兄弟だし、多少距離近くても問題な…
いや、あるだろ。
こっちは好きなんだぞ、
ほんとに、おかしい
夜、
もうそろそろ寝ようかと布団に入った時だった
ガチャッ
なにをいってるんだ
なんで逆ギレしてるんだ、
こんなところで可愛さ使ってくるのズルすぎるだろ…っ
本当にどうしたんだか。
すきだよ、
パチンという音とともに、部屋が薄暗くなる
俺は真っ暗なところで寝れないタイプだから、薄暗くしている
そして、俺より背の高い男が俺のベッドに侵入してくる
だから、だめって言ったのに
近いから、体温が感じられて
背中に熱い息がかかる
棒読みやめろ
この状態じゃ俺がもたない。
さっさとリビングにでも逃げよう
初めて聞く桃の低い声に、びくっとしてしまう
ギュッ
そう言うと桃は勝ち誇ったように笑った
次の日は寝不足だった。
桃のせいだ
あの日から、俺は変わった
当たって砕けろ精神だ。
少しでも男として意識してくれたらそれでいい
一緒に寝るのはゴリ押しだったけど、
回数重ねていくごとに慣れていったらしい
2回目は「一回っていったじゃん!」とうるさかったけど
部屋が薄暗いから、君の顔も見える
少し頬を赤らめて、きょどきょどする視線
可愛すぎて、食べてやろうかと思った
俺に甘い、にいちゃん
だけど、やっぱり弟としてしか意識されてない。
いつになったら、男として見てくれるんだ
そっと肩を抱かれる
かっこいい、
ぐっと覗き込まれる
だめだ、見られたらバレちゃう
俺の顔が赤いのを見て、びっくりしたように固まる桃
なんで、
そんな、俺のこと好きみたいなこと
ぜったいぜったい、ちがうのに
1%の可能性を期待してしまう
校門で待ってろっていうから待ってるのに
と思っていた矢先、桃が見えた
俺が呼んだのと同時に、女の子が桃に向かって走っていく
反射的に隠れてしまった、
可愛いロングの女の子が顔を赤くしてそう言う
よかった、
そうホッとしていると
気づいたら、走り出していた
やっぱり、所詮兄弟だった
でも、ずるいよ
なんで、あんなことしたの
涙が止まらない、
とりあえず落ち着こう、と思ってベンチに腰掛けた
グイッ
さっき、赤が見えた気がするのに
もしかしたらもう行ったかも、と思って
走って、
男の腕を強く掴む
赤はめちゃくちゃかわいいから、
いろんな男が赤を見る
そいつらを睨むのがこれの仕事だったのに
俺がいないところでもこうなるのか、
普段と様子が違う赤が気になって、
おでこに手を添えようとした。
パチン、と手を払われる
やばい、
聞かれてたか
俺がにいちゃんのこと好きってバレたかも
は、?
告白しろ、だなんて無責任すぎる
お前のことが好きなのに
伝わらない
そういった時、
赤の目から涙が溢れた
綺麗な雫が、頬を伝って床に落ちる
睫毛が濡れて束になる
そうだ、
赤はなにも悪くない
俺が、全部勝手に
いま、なんて
本気で驚いた
何を言ってるんだ、と
ギュッ
本当にこれは
現実なのか。
チュ
優しく、唇が重なった
赤の目が大きく開かれる
そういって、強く抱きしめる
寝るときは、いつも俺の部屋で二人で寝る
結構な頻度で服に手を入れてくる
今日も俺のにいちゃんが、世界一かわいいです。
end.
コメントくださいほんとにください
次回作も楽しみにしててねういんく
はーととこめんと!くださいです