真っ白な部屋の中
瀕死の状態で
ただ、死を待っていた
医師や看護師以外に人は来ない
だが、ある日
見知った顔がドアの前に居た
大嫌いで大好きな人達
心配してくれるのかと思った
そんな事を考えた俺が馬鹿だった
その口から出てきた言葉は
俺を、俺自身を否定する言葉だった
こんな事になるから死にたかった
なのに死なせてくれなかった
体がそれを拒んだ
無事に退院したが
家では暴言の嵐だった
今まで明るく振舞っていた事が仇となった
傍から見れば
今まで元気だった奴が急に病弱だと名乗り始めた
そんな事だろう
だから部屋に篭った
下から笑い声、心配する声が聞こえる
ずっと俺が求めていたものがそこに
限界だった
ただそれだけ
それだけの理由で家を出た
お金は貯めていたからあった
ただの暇つぶし程度で会社を設立した
今後の為にも
親の訃報を知った
葬儀には行った
親族席ではなく関係者席で
会社は大規模だった為
兄弟の生活費くらいは出していた
半年に1回だったのは
場所が知られたくなかったから
URLを送ったのは
なんとなくだった
軽い気持ちで送った
合格するなんて思わなかった
採用理由は俺に『雰囲気が似ていたから』
毎日会うのは正直辛い
でも、知らないフリを突き通す
それが今の俺だから
コメント
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りーいーぬくーん!!!仲直りしちゃおーよぉー!!!