秋晴れの空に
雲が薄く伸びる
Nk
んぁ~
時折吹く少し冷たい風が上着を揺らす
Nk
きもちいーー!
Nk
きんときの
Nk
用事ってなんだろ
Nk
ま、いっか
Nk
一緒にメシ行けるのも嬉しいから
駅の階段を降りる時に
揺れる自分の胸に喜びを感じつつ
足早に目的地へ向かう
Nk
俺の方が先に着いたか
Nk
あっ
Nk
ってかきんときー
Nk
頭片付けてないやんw
ソファの上に置かれた青い頭を手に取り 入れ替わりにそこへ座る
Nk
よくこんなんでゲーム出来るよなっ
Nk
人の事言えないけどw
スポッと頭を被ってみる
Nk
視界せっまww
ガチャッ
Br
あっ
Br
先に着いてたんだ~
Br
撮影ないのに
Br
被ってるの珍しいねぇ
よく知った声が聞こえた
きんときを待っているはずなのに 現れたのはぶるーくだった
Nk
(ぶるーくも呼び出されたのか)
Nk
(きんときと勘違いしてるから)
Nk
(だましたろw)
同じようにぶるーくがソファに座る
Br
そのままでいいから
Br
聞いて欲しい事ある
声を出すとバレそうなので ジェスチャーで返事をした
Nk
(w)
Br
僕ね
Br
好きなんだ
Br
ずっと考えてたんだけど
Br
やっぱり
Br
諦められなくて
Nk
(え?)
Nk
(告白されてる?)
Nk
(そんな漫画みたいなことw)
Nk
(ごめんよ ぶるーく)
Nk
(中身がきんときじゃなくて)
Nk
(ってかぶるーく…)
Nk
(きんときが好きなんだ…)
Br
僕ね
Br
ちゃんとお付き合いして
Br
手を繋いだりキスしたりしたい
Nk
…
Nk
(なんか…)
考えが追いつかないまま 静寂の時が過ぎる
被った時より 青い頭が重く感じた
Nk
(あっ…)
Nk
(俺がきんときじゃない事)
Nk
(言わないと…)
そう言い出そうとすると なぜか涙と鼻水が溢れ出した
Nk
…ック
Nk
ズビッ
Br
えっ!?
Br
泣くほど嫌なの?
Br
頭外すよ?
上手く返事が出来ず ただ頷いた
頭が外され 視界が明るくなる
Nk
ぶる…ごめ……
Br
なんで?謝んないでよ~!?
べしょべしょの俺を 躊躇いもせず ぶるーくは抱きしめてくれた
Br
大丈夫大丈夫
Br
泣かないで
Br
なかむ
優しく背中を さすってくれる手が暖かかった
Nk
…うん
温もりに触れ 頭が働くようになってきた
さっきの会話の時の違和感を思い出す
中身がきんときじゃない事に ぶるーくは驚いていなかった
Nk
…?
Nk
俺だって知ってたの?
Br
…知ってた
Br
きんときに相談しようとしたら
Br
本人同士で話せって
Nk
マジかよ…
Nk
え?
Nk
待って?
Br
なに?
Nk
ぶるーくは俺だって分かってて
Nk
告白してるってこと?
Br
そうだよ
Br
さっきから言ってんじゃん!w
Br
僕はなかむが好きで
Br
付き合って
Br
手を繋いだりキスしたり
したいんだってぇ
したいんだってぇ
Nk
まだよくわかんないけど
Nk
ぶるーくだったら
Nk
大丈夫だと思う
Br
ほんとぉ?
組んでいた手を 解かれ手が繋がれた
Nk
///
Br
照れてる?
ぶるーくの顔が近づく
Br
いい?
答えを待つことなく 唇に柔らかな感触が伝わる
初めてじゃないのに まるで初めてかのように 恥ずかしい気持ちになった
Br
やだ?
Nk
や…じゃない
Br
良かった
そう言うと ぶるーくは目尻が下がり いつもの笑顔になった







