空桜は、数日間記憶のリハビリをして、とりあえずお父さんとお母さんのことは認めた。
でも覚えていないらしい。
思い出すこともないし、本当に私のことしか覚えていないっぽい。
だから、今までの何十倍も私に甘えてきて、色々聞いてくる。
時々ウザったくなったけど、まあ可愛い。
私はそれまで学校を休んだ。
そして、空桜が退院する前日、五日ぶりに学校に行った。
綾
あー!
綾
飛鳥ー!
綾は飛びついてきた。
綾
もうめっちゃ心配してたんだよ〜
綾
階段から落ちたとか、骨折したとか、先生が色々言ってて
飛鳥
まあそうだけど
飛鳥
私は全然大丈夫だよ
綾
足、骨折してんじゃん!
飛鳥
別に大したことないよ、走れるし
綾
走れるの!?
飛鳥
ダメって言われてるけど、別に走れるよ
飛鳥
空桜のおかげ
燈
飛鳥!
燈
空桜も飛鳥も来ないから、ずっと心配してたんだぞ
飛鳥
そっか、ありがと
綾
空桜のおかげ?
飛鳥
うん
飛鳥
空桜が守ってくれて
燈
そうだ!空桜は?
飛鳥
明日退院だから、明後日から来れるかな
燈
そっかあ…
燈
よかった
綾
(なんで空桜君が飛鳥なんかを…)
燈
空桜はどうなったんだ?
燈
骨折だけで済んだ?
飛鳥
あのね、落ち着いて聞いて欲しいんだけど
燈
ああ
飛鳥
空桜、記憶喪失になっちゃって…
綾
記憶喪失!?
燈
記憶喪失!?
飛鳥
最後に見たのが私だからか知らないけど、私のことしか、覚えてなくて…
燈
ええー!
綾
ええー!
飛鳥
2人とも声でかい!
燈
ごめん…
燈
でもそれって…
燈
俺のこと、覚えてないってこと?
飛鳥
うん…
綾
私のことも?
飛鳥
うん…
綾
何でもっと早く言ってくれなかったの!
飛鳥
ごめん…
飛鳥
だから、明日退院する時、一緒に来て欲しいんだけど…
燈
もちろん行くよ
燈
俺は、例え空桜が俺を忘れてても、何度でもやり直す
綾
…私も
綾
…どんな空桜君も好き…
燈
お前、空桜が好きなのか!?
綾
うん
燈
マジ!?
綾
うん
燈
そ、そうなのか…
燈
おう…
燈
頑張れよ…
綾
うん
飛鳥
う、うん、でね
飛鳥
ほんとに性格もすごい変わっちゃって
飛鳥
多分学校だとビクビクすると思うから、普通に接するように、皆に言ってくれない?
燈
わかった
飛鳥
あと、これ、めっちゃ重要なんだけど…
綾
うん
飛鳥
落ちたせいで、歩けなくなっちゃって…
綾
え…
綾
嘘でしょ
飛鳥
ごめん、ほんと
飛鳥
少しは歩けるんだけど、松葉杖がないと無理で
飛鳥
しばらくは、松葉杖か車椅子…
飛鳥
私のせいで…
燈
飛鳥、泣くな
燈
空桜が悲しむぞ
飛鳥
うん…
飛鳥
じゃあ私、早退しないと…
飛鳥
ばいばい
綾
もう?
飛鳥
うん
急いで病院に行った。
飛鳥
空桜!お待たせ!
先生
空桜君!分かる?
先生
空桜君!しっかり!
飛鳥
え…
飛鳥
何で…
※これらは全て話しているということでお願いします。
まさか空桜が歩けなくなっているとは、思いもしませんでしたよね。
得意なサッカーも出来なくなる…。
悲劇が重なっても表に出さず、頑張る空桜に、さらなる悲劇が…!
そしてまたまた急展開!
というか今回はあまり展開しませんでした。
すいません!
多分、次回は必ずします!
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