息が詰まるような静寂
俺はソファに押し倒されたまま、 志摩ちゃんと伊吹の表情を見上げた
いつものからかい混じりの軽い 雰囲気やない
久住
(マジやん……)
伊吹
お前さぁ…
伊吹
本当に何もされてないんだよな?
伊吹
ツツ…(久住の首筋に残る噛み跡をなぞる)
久住
ひ、ッ((ビクッ
久住
…な、何もされてへんて…!
志摩
ホントか?
志摩
なら今から確認するぞ
久住
…は?
次の瞬間、
志摩の手が久住の腰を押さえつけ、 伊吹の唇が鎖骨に落ちる。
久住
待っ!
伊吹
カプッ…ヂュゥ……
久住
ふ、…ッあ"……ッ///
伊吹
なぁ、久住
伊吹
お前浮気なんかしてねぇよな?
志摩
嘘つくならちゃんと責任とれよ?
久住
((ゾクッ
久住
―ははっ、
伊吹
は?
志摩
どこか面白いとこあったか?
久住
怖い顔して…、ホンマに怒っとるん?
久住
心狭ぁ〜…w
志摩
……
志摩
当たり前だろ
久住
んぐっ?!
志摩の指が顎を掴み、 強引に唇を塞ぐ
深く、
逃げ場のないキス
伊吹
スル……((シャツの裾をまさぐる
久住
っ、あ…!!///
伊吹
嘘ついた罰な
志摩
お仕置だな
久住
や、ぁ…っ!
―その夜、 久住は嘘を付けなくなるほど
徹底的に甘やかされ、 躾られたのだった
―で、翌朝
今度は志摩と伊吹が久住にやり返す
でもこの判断がダメだった
伊吹
俺らやっぱ久住のこと好きじゃねぇわ
久住
………((ベッドでぐったりしてる
志摩
なぁ、久住
志摩
お前には悪いけどさ
志摩
実はずっと言えなかったことがあるんだよな
久住
…なに……?
志摩
俺らやっぱ久住のこと好きじゃねぇわ
久住
…は?
頭がフル回転する
久住
(何言うてんの?)
久住
(え、これ、え?)
久住
(嘘やんな?)
けど、2人の表情は本気に見えた
志摩
俺がいつまでも甘やかしてくれると思ったか?
伊吹
悪いけどもう飽きたわ
久住
………………
心の中で何かがガラガラと 音を立てて崩れていくのがわかる
久住
……そっか、
久住
((ベッドから降りる
伊吹
おい、
伊吹
どこ行くんだよ
久住
……うるさい
久住
もうええやろ
志摩
は?
久住
((服を引っ張り、乱暴に袖を通す
志摩
なぁ久住、
久住
―もうええ言うとるやろ!!
声を張り上げた久住の顔を見て、 志摩と伊吹は息を飲んだ
泣きそうになってる
久住
分かったわ、
久住
もう
久住
自分らに迷惑かけへん
久住
邪魔やったな
久住
ごめん、
久住
ダッ((スマホと財布を持って部屋を飛び出す
伊吹
ちょっ?!
志摩
おい久住!!
志摩と伊吹が慌てて追いかけようとした
その瞬間―
机の上に置き手紙が残されてるのを見つけた
「今までおおきに」
「もう邪魔せぇへんから」
志摩
マジか
伊吹
…やべぇ、完全に信じたわ。アイツ
志摩
嘘って気づくどころか、置き手紙残すって…!
伊吹
どんだけ真に受けてんだよ…!!
志摩
……すぐ探すぞ!!
志摩
伊吹
志摩
やっぱ来年はやめるか?
伊吹
当たり前っしょ、
伊吹
もう二度とやんねぇ!
久住
…………
久住
(あーあ、嫌われてしもうた)
久住
(まぁ、当たり前よな)
久住
(上辺だけやったんやなぁ、)
久住
やっぱ関係持つもんちゃうなぁ…
久住
―…が丁度ええわ……
?
え、久住さん……?
久住
え、?