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…パチッ(目を覚ます)
甲斐田晴
…ここ、どこ？
甲斐田晴
確か僕は…っ
気を失う前の出来事を思い出し、冷や汗が背中を伝う
甲斐田晴
逃げないと…っ!!
ベッドから降りようとした瞬間
ジャラ
甲斐田晴
｢ジャラ｣…？
右足に違和感を覚え恐る恐る確認すると、足は足枷と5m位の鎖で壁に繋がれていた
甲斐田晴
なに、これ…っ
ガチャ
加賀美ハヤト
おはようございます
甲斐田さん
甲斐田さん
甲斐田晴
かがみ、さん…っ
甲斐田晴
ここ、どこですか…
加賀美ハヤト
ここは甲斐田さんと私の新しい家ですよ
加賀美ハヤト
これからはここが貴方の居場所です
甲斐田晴
っ…、
加賀美ハヤト
どうですかこの部屋！
加賀美ハヤト
甲斐田さんのために色々こだわったんですよ？
加賀美は親に褒めて貰うのを待つ子供のように自慢げに語る
その純粋さとやっていることの異常さのズレに気が狂いそうになる
甲斐田晴
な、なんですか、これ…
加賀美ハヤト
それは足が傷つかないようにオーダーメイドした足枷なんです！
加賀美ハヤト
痛くないですか？
甲斐田晴
違う！僕が聞いてるのは｢なんで足枷をつけなきゃいけないのか｣ってことだっ!!
甲斐田晴
それに僕の家はここなんかじゃない!!
甲斐田晴
ここから出せよ!!
甲斐田は半ば発狂しながら 必死に叫ぶ。
甲斐田の精神はもう限界だ。
目覚めたら拘束されていた恐怖、信頼していた先輩から向けられる異常な感情、その全てが甲斐田を限界な追い込んだ。
甲斐田晴
こんなことするなんて…もう加賀美さんなんか
甲斐田晴
大っ嫌いだ!!
加賀美ハヤト
…今、なんて言った？
ビクッ
甲斐田晴
あ、
やばい、やばい、やばい、やばい
完全に加賀美さんを怒らせた
加賀美ハヤト
はぁ、最初だから優しくしようと思っていたのに…
加賀美ハヤト
まあ良いか、嫌いならば無理やりにでも好きにさせればいい
加賀美ハヤト
どうせ堕とすからぐちゃぐちゃにしても…
話がどんどん悪い方向へと 進んでいく
ああ、言わなきゃ良かった…
どんなに後悔してももう遅い
加賀美ハヤト
大丈夫、これからたっぷりと分からせてあげます
加賀美ハヤト
俺がどれだけ晴を愛しているのかを、ね？
そう囁く加賀美の顔は 恐ろしい程に綺麗だった。
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