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『はじまりの二人』
古代遺跡を進む二人の少年
狭い通路
平らな床
…
二人の少年は腰に剣を帯びていた。
…
金髪の少年
金髪の少年が慌てて声をかける。
黒髪の少年
黒髪少年はからかうように笑う。
金髪の少年
金髪の少年は一歩踏み出し、噛みつくように叫んだ。
黒髪の少年
金髪の少年
黒髪の少年
金髪の少年
…
ケラケラと面白がる黒髪少年に 呆れ返る金髪少年
…
言い争いながら進むうちに、声はいつしか遺跡に吸い込まれていった。 響くはずの足音が、妙に遠い。
…
次の瞬間、空間が割れるように開けた。
そこは、息をひそめた巨大な空洞だった。 空気が澱み、時間さえ止まっているように感じる。
二人の視線は、同時に“それ”へと吸い寄せられた。
…
…
“鏡"
開けた空間の中心に、巨大な鏡が据えられていた。
周囲の壁や床は崩れているのに、鏡だけは傷一つなく残っている。 まるで、この遺跡が滅びたあとも、守られ続けてきたかのようだった。
鏡面は黒く沈み、奥行きを持った闇のように見える。
二人は知らず、足を止めていた。 この場所が、ただの遺跡ではないことを、本能が理解していた。
…
ガンガン
…
ガン
!?
黒髪の少年
金髪の少年
黒髪の少年
普通に答える黒髪の少年 何故かガンガンと鏡を叩いている。
黒髪の少年には鏡に映る自分の姿がどうしても気になった。自分の姿に違和感を感じたからだ。
金髪の少年
黒髪の少年
ぴょんぴょん 嬉しそうに笑う黒髪少年
金髪の少年
金髪の少年が怒鳴り返そうとした、その瞬間――
眩い光が、空間を裂いた。
鏡が、脈打つように輝き始める。
黒髪の少年
黒髪の少年の叫びは、光に呑まれた。 眩い輝きが弾け、彼の身体を包み込む。
金髪の少年
金髪の少年は反射的に手を伸ばした。
…
――触れた。
その瞬間、鏡の光が爆ぜる。
悲鳴も、言葉も、すべてが白に塗り潰され、 次の瞬間、そこには何も残っていなかった。