ある晩、KはVの私物が詰まった箱を取り出し、ひとつひとつ手に取りながら記憶を遡る。
写真にはVの無邪気の笑顔が映っていた。
2人で旅行に行った日の楽しそうな瞬間がそこには刻まれていた。
Kはそれを抱きしめて、崩れ落ちるように床に座り込んだ。
K
K
ふと足元を見ると白い紙があった。
手に取って見てみると、それはVの書き残した手紙だった。
K。突然居なくなって本当にごめんね。
でも、どうか不安にならないで。落ち込まないで
Kならきっと素敵な未来が待っているはずだから、 僕のことは忘れて。 自分をどうか大切にして下さい。 世界で1番、いや宇宙一愛してるよ。
Vより。
K
K
その言葉に込められた意味を理解してるはずなのに、
なぜこんなに苦しいんだろう。
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Kの心は重くなるばかりだった。
Vの優しさが逆に彼を縛り付けているようだった
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