ツカサ
ルイ
その時、みすぼらしい家具の中でとても綺麗に保たれているぬいぐるみが目に入った。
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ツカサ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
「この村はな、昔戦争があったんだ」
そう言って君は話し始めた
この村はな、昔はたとえ栄えていないと言っても活気はあって明るかったんだ。
サキ
ツカサ
サキ
さっきのぬいぐるみはこの時もらったものだったんだ
ツカサ
ツカサ
サキ
ツカサ
ツカサ
サキ
ツカサ
ずっと、ずっとこの暮らしが続けばよかったのに。
だがまぁ、『ずっと』という簡単なもの程難しいものはなかったんだろうな
「カンカンカンカン逃げろー!敵襲ー!敵襲ー!」
オレがそう聞いて家に帰ったころには遅かったよ
オレの家の付近は大火事となって、無事な者も敵に惨殺されていた
オレは敵に見つからないように家に戻ったんだがな、
そこには黒焦げになった母さんと、...
母さんが守ったのだろう、白い肌は保たれたまま敵によって喉笛を掻き切られたサキがいた
サキは手に手紙を握っていた
なんて書いてあったと思う?
『お兄ちゃんへ いつもアタシのこと守ってくれてありがとう!』って
オレは...守れなかったじゃないか...
大切な妹を看取ってやることすらも出来なかったんだぞ...?
ツカサ
ツカサ
ルイ
想像を超える悲惨さに声も出せなかった
嗚呼、僕はなんてむごい質問をしてしまったのだろう...
『サキさんはどこに?』なんて聞かれて辛くないわけがないじゃないか...
ツカサ
ルイ
思わず声が出た
ルイ
ルイ
ルイ
ツカサ
ツカサ
ルイ
ルイ
ツカサ
ツカサ
そう言いながら話始めた君の顔は道化師なんかではなく自然な笑みに近づいていた
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