身代わりになれなかった私は＿

3.12

陽菜side＿

きゅ､急すぎない...？

私何も用意できてない...

最近春千夜さんがやけに優しくなった希がする

最近は毎日帰ってきてくれるし､ちょこちょこ連絡をしてきてくれる

あっという間に2日がたった。

春千夜さんは潔癖らしいので掃除はいつもより丁寧にしている

いつも食べてくれてるご飯も口に合うといいんだけど、、

ここ数日使っているタメ口も中々慣れないものだ

なんの意味があるのだろう、？

春千夜さんが車を運転するなんて珍しい､いつも部下にさせているのに...

自分の車だろうか？ホコリもひとつもない新品のような車

わざわざ私のために？

やっぱり最近優しい気がする､少しは期待していいだろうか...

ただの私の勘違いかもしれないけれど...

どうしよう、とてつもなくうれしい

やばい顔がにやけてる

いつの間に寝ていたのだろう､さすがに浮かれすぎた...

手をヒラヒラさせながら歩いてく春千夜

陽菜は明るい声を上げてキラキラとした目で桜を見る

私のためにここ選んでくれたんだ...！

嬉しいなぁ...笑

時期があれだと人が多くて大変だから先に...頭いいなぁ

春千夜はレジャーシートを引いて陽菜が用意したサンドイッチなどを用意する

「いただきます」

春千夜さんが私のためにプランを考えて､こうやって一緒に話せるのが何より今は幸せだ

ずっとこんな時間が続けばいいのに...

「ごちそうさまでした」

もうそんな時期なのか､すっかり忘れていた

目をそっと閉じる陽菜

笑顔でお礼を言う陽菜

これほど嬉しいものはない...宝物にしなきゃ