日向は極道の頭

ﾊﾞﾝｯｯ

幼少期

貴方はまだ幼かった頃

貴方は純粋で可愛らしい人でした

世界の汚さをまだ分からない年頃

とても可愛らしいお背中

この時、貴方を一生を掛けて守ると

私は神に誓いました。

貴方はいつも、怒られてばかりでした

いつだって、

私はあなたの笑顔が好きでした

あなたが持ってきた花

赤く美しい花

花言葉は…

｢ 家族愛 ｣

ある日を栄に貴方はあまり笑わなくなった

笑っても、それは偽りの笑顔

私は急用で日向様を見れない時

お兄様が代わりに見てくれるとおっしゃてくれました

ですがそれがいけなかった

プーーーーーーー!!

ﾊﾞﾝｯｯ

お兄様は、日向様を庇って

お亡くなりになりました。

日向様はそれから

部屋に引きこもるようになりました

なにを持ってこようが

好きだったものを持ってきても

日向様は見向きもせず

ずっと、おひとりでした

月日が達、日向様が高校生になった。

久しぶりに見る顔は…

どこかおぼろげな

昔のように…笑わなくなっていました

日向様が高校3年生の夏

お父様は、　何者かに誘拐され

ご遺体で帰ってきた。

貴方はまだ幼いながらも若頭になり

その責務を全うしようとした

やはりお父様の血を引き継いでいる

まだ幼い背中は

みるみると大人に変わっていった

凛々しく、強く、優しい

だが、その代償なのだろうか

お父様がお亡くなりになられて早3年

貴方は笑わなくなった。

表に感情を見せることなく

1人で。孤独に生きてこられた

私は…お傍に使える事しかできなかった

そんな貴方が、今は少し笑顔でいられる

あの人達のおかげで

私は貴方の背中が好きです

一生ついて行くと決めた

その立派で逞しいあなたの背中は

今はもう…

消えかけている貴方を

誰が助けてくれるのでしょう

貴方がいなくなるのならば

私はもう生きる意味がありません

貴方のかっこいい背中を こんな形で見たくありませんでした

ﾊﾞﾝ

私は…私はどうすれば

ここに残った組員は13人…

早く日向様を……