気づけば窓の外はすっかり暗くなっていた
相良
もう帰るか
鞄を持ち、美術室を出ようと歩き始めたその時
誰かとぶつかって転んでしまった
相良
いてて…あっ、すみません
ミコト
いや、こちらこそ
鞄を閉め忘れていたようで、あたりには画材やり何やりが散らばっていた
ふたりで拾っていると、ミコトが話を切り出した
ミコト
青木、この人知ってるの?
スケッチブックに描かれたヒメの姿。
相良
志乃田は知ってんのか
ミコト
うん、知ってる
今までの事を全て話した
ミコト
あの子は夢の世界の人なんかじゃない
相良
え?
ミコト
"ひー"は…陽芽(ヒメ)ちゃんは、中学のとき同じクラスでさ。中2のとき、確か神納川に引っ越しちゃって、当時スマホとかお互い持ってなかったから、それ以来全く会ってないんだ
相良
そうなのか
相良
でも何で…
ミコト
ひーに何かあったのかもしれない
ミコト
でも、理由を探るにも…
真緒
福音!ふくいーん!
真緒
7月に美術部員の希望者で
神納川山地付近に合宿いきまーす!
神納川山地付近に合宿いきまーす!
「これだ!」