また独りぼっち。
きっとわしはこの方がいいんじゃろうな。
大事な友達は、みんな死ぬから。
もういらん。
友達なんて、いらん。
コンビニ袋を片手に提げ、薄暗い道を歩く。
珠夢ーミムー
……なんじゃ?
隠されるように佇む階段。
なぜか分からんが、登らなくちゃいけないような気がした。
珠夢ーミムー
愛璃……!有珠……!
途中、ピタッと足が止まった。
終わりの見えない階段。
登った先に何があるのかなんて分からない。
珠夢ーミムー
……こんなことしても意味ないのに。
長い年月だってすぎて、もう、
珠夢ーミムー
会えないんだって
珠夢ーミムー
分かってるでしょ……?
クルリと向きを変え、階段を降りる。
桃色の空がただ、美しかった。
『独りぼっちのお呪い』 終わり