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主
主
主
主
主
主
主
____
世界が巻き戻る音がした
おーい寝るなよー
青
ここは、…
教室…?
気づいたら僕は机の上に突っ伏してた
モブ
モブ
隣の席のモブくん
うざい
青
昼休み前の少し眠くなる時間
窓の外はまだ何も知らない蝉が鳴いている
青
あー。
違う
3回目だ
1度目はハッピーエンド
2度目はバッドエンド
さ、
3回目はなにがくるかなーっと
桃
この声は
青
聞き慣れた声が後ろから降ってきた
振り向くことはできない
____。
怖いから
1回目
「BAD END」
この世界で僕は
何もしなかった
いや、
できなかった
それは優しさだと思ったし
正しさだとも思った
学生で、
同級生で
、
男同士で
踏み込めば壊れる関係
頭では理解してた
だから笑った
仮面をした
仮面をしながら踊った
最初は明るいテンポだったけど
桃くんが誰かと話して
楽しそうに笑ってる
桃
桃
青
その一言で全部飲み込んだ
曲はどんどん低く、鈍くなる
放課後
校舎の階段を降りるたびに
並んで歩く距離が少しずつ遠くなるのを
桃
僕は見つめるしかなかった
言葉にしないと
この時間は終わらない
曲は鈍くなっているのに
舞踏会は終わらない
でも
終演は突然だった
卒業式の日
桜が散る校舎裏で
君は言った
桃
あっけなく
ほんとうに
どうでも良い話のように
青
それだけしか言えなかった
本当は行かないでほしい
一緒にいたい
名前を呼んで欲しい
でも、
口を開けば全部溢れそうで
桃
背中に投げられたその言葉が
舞踏会終了の合図だった
連絡は途切れた
記憶だけが蘇る
あれ
なんで伝えなかったんだろ
想いは伝えたかったんじゃない
僕が
青
「BAD END」
仮面舞踏会
2回目
「HAPPY END」
2度目の世界では逃げなかった
同じ教室
同じ席
でも
胸の中にある感情を
今度は「なかったこと」にはできない
ねぇ、
君だけが輝いてるよ
他はみーんな
死んじゃえ
放課後
夕焼けに染まる窓際で
震える声で伝えた
青
青
全て壊れると思った
でも彼は笑った
桃
世界が報われた気がした
誰にも言えない関係
指先が触れるだけで
心臓が壊れそうになる距離
それでも幸せだよ
僕たちの間に赤い薔薇が咲いた
それでも世間は優しくなかった
視線。
噂。
圧。
モブ
モブ
あいつの一言で桃くんを変えた
桃
桃
赤い紅葉色に染まる屋上君はそう言った
桃
守る為に
分かってるよ
でもね
その正しさが
僕を切り捨てた
桃
薔薇の花びらが舞い落ちてった
幸せだった時間は
思い出になった瞬間に
棘に変わった
そう
美しい薔薇に
棘があるのを忘れていた
「HAPPY END」
薔薇の棘
??回目
「??????」
桃
桃
最初の違和感
青が“俺をみる目”じゃないこと
まるで
もう一度出会えたかのような
その理由を知ったのは
夢の中だった
_____
夢の中の俺はいつも1人
教室にはみんないて
青の席だけがない
誰に聞いても
モブ
っていう
でも、俺は知ってる
カチッ
タイマーが鳴る音がした
時間は迫ってる
机の傷
黒板にかいた落書き
笑い声の余韻
そう
青だけが消えた世界
桃
目が覚めると
枕が濡れていた
理由は分からない
でも、確信だけは残った
____俺は青を失う世界を知ってる
それも
一度や二度じゃない
現実のあいつは
その未来を知ってる顔をしてる
だから分かった
青は
消える
離れる
いなくなる
そういうエンドを何回も迎えてる
そして俺は
その度に取り残される側だった
ゲームでいえば
与えられたルートをその通りにこなすキャラクター
それが俺が知ってしまったもの
俺は
優しいふりをやめた
タイマーはどんどん進む
青が話すと
俺を含めようとするのも
「いつか」
「その時」
その“いつか”に俺がいないルートを何回も見てるから
青はもう見てる
だから
逃げ道を塞ぐことにした
放課後
桃
誰もいない教室
夕焼けで影がよく伸びる
桃
声を落とす
青
桃
桃
そう
いわゆる
「バグ」
冗談みたいに言った
でも視線は逸らさない
逃げ場を与えない
桃
桃
青
息が止まる音がした
時間は止まる
桃
桃
青の手首を掴む
青
強く握る
でも離せる余地もない
桃
桃
これは脅しじゃない
事実の提示
だいじょーぶ
俺は青の額に自分の額を当てた
逃げられないね
桃
それは祈りじゃない
ただの命令
青が小さく息を吐いて
俺の名前を呼んだ
青
ああ
これは
???エンドだね
タイマーは俺たちをおいて進む
???エンドで微笑むのは
青
君が僕を見てる
ただそれだけなのに胸の奥がぎゅっとする
逃げなきゃ
という気持ちと
ここにいなきゃ
という確信
__あぁ、もう選択肢がない
それを理解した時
不思議と怖さは消えた
バッドエンドもハッピーエンドも
ぜーんぶ覚えてる
言わなかった未来
言って壊れた未来
どっちも同じ結末
桃くんだけが
僕のいない世界に引き込まれる
その顔を
なんども見た
笑ってるのに
目は死んでる桃くん
それが1番
耐えられなかった
だから
三度目の世界で僕は
「正解」を探すのをやめた
正しさなんて必要ない
そう思ったから
桃
名前を呼ばれて体が小さく跳ねた
近い
逃げようと思えば逃げれる
いくらでも下がれる距離
なのに
足が動かない
桃
青
怖い
桃
桃
全身に鳥肌がたつ
桃
青
息が止まる
やっぱり
やっぱり知ってた
桃
あぁ、
そっか
桃くんは僕を守ってるんじゃない
僕がいなくなる未来から自分を守ってる
時間は進む
僕の心は操り人形のように動き出す
桃くんは僕の手首を掴む
青
力が強い
桃
桃
桃
あはっ、
正解だよ
桃くんの額を僕の額とくっつける
桃
あ、
これって
「トゥルーエンド」だ
きっと桃くんは僕を閉じ込める
でも
縛っているのは彼の手じゃない
僕自身の記憶
いなくなる痛み
置いていく後悔
取り残される君の背中
全部が
僕をここに立たせている
青
名前を呼ぶとすぐに目が合う
青
それだけで君の表情が少しだけ緩んだ
あぁ
これだ
この顔を守るんだったら
僕は
なんだって選べる
世界がどうなっても良い
正解じゃなくても良い
ただ
桃くんがぼくをみていて
僕がここに存在できるなら
それが僕たちのトゥルーエンド
そして最後に微笑むのは
きっと
愛に閉じることを選んだ
青
これが檻だとしても
僕は
鍵を最初から持っていた
それだけの話
「TRUE END」
時間に操られる操り人形
…
そう言えば
時間はまだとまってないよ?
たとえこれが正解だとしても
______
世界が巻き戻る音がした
主
主
主
主