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主
撮影は順調に進んでいた。 ライトに照らされたステージで、メンバーたちは次々とポーズを決める。
カメラマン
カメラマン
スタッフの声が飛び交う中、潔は端で見守っていた。 玲王が手を振る。
玲王
蜂楽がピースをして笑う。
蜂楽
潔は小さく頷く。 緊張はまだ消えないけど――以前より少しだけ、輪の中にいるような気がしていた。
その時、突然。 「――ッ!」 照明が落ち、スタジオが暗闇に包まれる。
潔の体が震える。 凪がすぐに肩を掴んだ。
凪
玲王、蜂楽、千切、國神、凛、冴――次々に声が重なる。
みんな
その瞬間。 胸の奥に詰まっていたものが溢れ、潔の口から小さく声が漏れた。
潔
スタジオが静まり返る。 皆が一斉に振り向いた。
蜂楽が目を輝かせ、玲王が涙を浮かべ、凪が口角をわずかに上げる。 凛と冴は驚いたように目を見開いていた。
潔は震えながらも笑うように、もう一度。
潔
光が戻り、シャッター音が響く。 その一瞬を切り取った写真には――声を取り戻し、仲間に囲まれた潔の笑顔が映っていた。
主
主
主
主
主