玉宮燈子
カエデ
玉宮燈子
カエデ
横開きの玄関を勢いよく開けて 楓は去っていく
莉子
玉宮燈子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
莉子
莉子
玉宮燈子
玉宮燈子
玉宮燈子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
玉宮燈子
莉子
布団に手を当てても空を切る
玉宮燈子
玉宮燈子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
寝床を作り終わり、形ばかりの 風呂を済ませた。 莉子はもう一度、燈子に話をしたくなった
莉子
玉宮燈子
莉子
莉子
玉宮燈子
玉宮燈子
莉子
玉宮燈子
カエデ
幽月楓は車を走らせ、一人s県の県境の 山道に来ていた。
カエデ
ヤマノケ
とある掲示板に書き込まれた事から その認知が広まり、被害者も加速度的に 増えている怪異
ある親子が真夜中、山道で車中泊を していた
子供も寝かせ、父親も眠りにつこうとした しかし横目に"何か"が居るのが見えた。
白い何か。口のようなものをぱくぱくと 開き何か言いながら近づくそれは 人では無いことは誰の目にも明らかだった
テン………ソウ…………メツ テン……ソウ………………メツ
白い何かは何度も繰り返しそれを喋る 急いで車を発信させようとするも エンジンがかからなかった
いつの間にか子供のいる助手席の窓に へばりつく程に近付いてきた"それ"。 そいつには頭が無かった。 頭が無い代わりに、肩から胸にかけて、 本来頭にあるはずの 目と口が張り付いているのだ
父親は声にならない絶叫をした そしてほんの一瞬、まばたきをしたすきに それはいなくなっていた
ほっとしてシートにもたれ、ふと 車内のミラーを見ると
居る。 奴が車内にいる。生気のない真顔の目が、 こちらと目が合う。 そしてそいつは寝ている子供に 手を伸ばしていた
「私の子供に触れるな!!」
そう叫ぶと、子供は飛び起き、 幽霊はどこかに消えていた
もう大丈夫だと、 安心して子供の方を見ると
あの白い化け物と同じ表情を浮かべている
「はいれた!はいれた!はいれたはいれた!はいれた!はいれた!はいれたはいれた!はいれたはいれたはいれたハイレタハイレタハイレタ」
「テン………ソウ……メツ………」
カエデ
カエデ
月明かりのない新月の夜は 車のライトをたかなければ 何も見えない程に暗い。
カエデ
暗闇の中で事故を起こさないように 低速で走っていると
闇の中で楓の車以外の別のエンジン音が 近付いてくる
けたたましいモーターの音が 全速力で近付いてくる。前方のライトを ハイにするが、音の主は見当たらない
カエデ
瞬間、体を伝う鈍い衝撃。 体は前に押し出され、エアバッグが 作動した。
激しい衝突音。後ろから車に追突された ようだ。押し出された衝撃でぶつかった フロントガラスにヒビが入り、 額に暖かいものが伝う。それは血液だった
カエデ
出血で視界が赤く染まって行く 軽く脳震盪を起こし、意識が飛かけるが 舌を噛んで意識を保った
バックミラーで確認すると、失神した ドライバーを操る白い化物がいる
カエデ
運転席から飛び出し、最低限の武器を 持ち森に身を隠す
道路上や森の中には 楓を探すヤマノケが数体いる
カエデ
楓が主に武器として使うのは 防災用の斧に儀式を施したもの
カエデ
森の奥にいる一体に忍び寄り、 斧を振り下ろした。ヤマノケは綺麗に 両断される
半分になったヤマノケの残骸は、 粒子のようなものになって山道の方へと 飛んで行った
カエデ
カエデ
狙いは車のそばで固まったヤマノケ。 楓は高く飛び、身を捻らせながら 斧を横に構えた
カエデ
飛び込んだ周囲にいたヤマノケの 胴の部分を切り裂く
楓に気付いたヤマノケ達は近付いて来る… かと思いきや霧散して辺りから消えた
カエデ
霧散した粒子は楓の背後に集まっていく
振り返る 楓の車のボンネットの上に乗った 一際大きいヤマノケがいた
カエデ
でもわざわざまとまって来るのは 追い詰められてますって白状してるのと 同じだぞ…!?
カエデ
カエデ
ボンネットのヤマノケの足を斧で 切断しようと切かかる が、1つに集約したヤマノケに刃が通らない
畳み掛けて2連撃、とふりかぶる前に ヤマノケは楓の方へ飛び込んでいった
抵抗する楓の口を無理やりこじ開け、 ヤマノケは中に入っていく。 情報通り、乗っ取りを仕掛けてきた
カエデ
ヤマノケが私の中に…! 生臭くて気持ち悪い…!
ヤマノケの身体がすっぽり喉まで入った 瞬間、ポケットから塩の瓶を取り出し 瓶の中身を全部飲み込んだ
カエデ
塩の効能で無理矢理乗っ取りを阻止し たまらずヤマノケは体から飛び出した
塩を一気飲みした反動で楓は嘔吐する 乗っ取りを防いだが、頭の出血と 嘔吐の衰弱で、追い詰められているのは 楓も同じだった
退いて立て直さな…終わる…!
森林の中に隠れる楓
カエデ
カエデ
奇襲をかけられたとはいえ、 迂闊だった。強力な味方となるはずの 莉子をあえて置いてきたのは トンネルで救われた事に負い目を感じての 行動だった
あとでばーちゃんに説教されるなぁ…
限りある道具とこの状況で ヤマノケを倒す策を考える
カエデ
車道に出て、ヤマノケの方へ走る
ヤマノケは獲物を逃がすまいと こちらに駆け寄ってくる
地面の斧に辿り着くより先に 乗っ取りが来た。楓の口元に飛び込んで 来るヤマノケに、抵抗すること無く 口を大きく開け出迎える
楓の口の中には 捕縛用の形代人形が入っていた
乗っ取りを仕掛けるヤマノケを罠にかけた 自分から罠に飛び込んでは 簡単に抜け出せる筈もない。 ただ、最大限形代人形の中でもがく
ヤマノケが人形ごと喉を通ろうとする前に 人形を引きずり出した
カエデ
カエデ
麓町のコンビニまで降りてきて
カエデ
カエデ
カエデ
レジの前で膝から崩れ落ちる
コンビニ店員
カエデ
コンビニ店員
コメント
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3話、おめでとうございます! 都市伝説を使用した現代ホラーもの… いやはや、怖いものというものの取り扱いとても良い! 加えて、霊が物を触れるというのを霊力等で触れるという説明もしっかり筋通ってるように感じました。