気づいたら家だった。
恋
兄ちゃん。
天竜
起きた?
恋
ごめんね
恋
文化祭のお土産。
兄ちゃんになんか買ってこようって思ったんだけど体調不良で買えなかった
天竜
気にすんな。
兄ちゃんの手には紙袋が
恋
どうしたの?
恋
それ
天竜
琉真が恋にってさ。
恋
なんで琉真が?
ほんとになんであいつが、 私に??
天竜
恋。
天竜
琉真のことどう思ってる?
何だ急に?
恋
嫌い。
恋
あーゆー、正義感に溢れてるやつ
また兄ちゃんの時みたいになりそうで 怖くてみてられない。
恋
あと、裏切らないって保証無いでしょ?
天竜
そうか。
天竜
まだ人怖い?
恋
怖いというか苦手
私は一度親友に裏切られて 人間不信になった。 だから琉真も信じられない。 琉真が私を裏切らないのは 勘でわかった。 きっと、親友に裏切られて 人間を見抜く力がついたのだろう 大体の人は裏切るんだろなって わかった。 でも琉真は違った。 ずっと真っ直ぐな目で見ている。 きっと誰にも負けない強さもある けど怖いんだ。 私のせいでまた大切な人が 危険な目に合うのだけは嫌だ。
天竜
恋。ほんとに気にすんなよ
天竜
あのときのこと。
兄ちゃんにはすべてお見通し。