出会いは中也がポートマフィアに入ったその日のこと。
尾崎紅葉
私も何時もいるわけではないからのう
尾崎紅葉
部隊の中で私の次に偉い、彼女を紹介しておこう
香檸〇〇
初めまして、中也君
中原中也
は、初めまして
黒基調の服に身を包んだ女性が、紅葉の後ろから現れる。
スラッとした体に端麗な容姿。
見惚れていると、彼女は中也の顔を覗き込んだ。
香檸〇〇
大丈夫?
中原中也
え、あ、
中原中也
はい…
尾崎紅葉
判り易いのう…クスクス
中原中也
一寸姐さん、!
突然距離が縮まったことに驚いて、
顔を真っ赤にして後ずさる中也。
揶揄う様に紅葉が笑った。
香檸〇〇
私は香檬〇〇
香檸〇〇
紅葉さんの部下で、部隊の長です
香檸〇〇
宜しくね
中原中也
宜しくお願いします
軽く頭を下げて挨拶し返す中也に、
〇〇はにこりと優しく笑った。
気品があって、大人の女性という印象。
紅葉と似た雰囲気を纏うのに、鼓動が高鳴るのは、
中也の初恋を奪った事を現していた。