テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

⚠️りちょ×キャメBL注意⚠️

苦手な方はUターン

俺は人生で何度も後悔をしてきた。

あの時ああしていれば、こうしていれば なんて、誰もが1度や2度は 思ったことがあるだろう。

俺も例に漏れず何度も後悔してきた。

しかし、1度だけやり直せるとしたら 俺は間違いなく今日を選ぶだろう。

今日、これから犯す過ちを 止めるために。

それは、風が吹くだけで身体の芯から 凍りつくような寒さの 2月のことだった。

りいちょ

う〜さっぶ…

キャメロン

2人とも遅いね

言葉を発する度に漏れる吐息が 白くにごって風に攫われていく。

りいちょ

はーーっ

強ばった筋肉でぎゅっと握りしめられない 両手を口元に寄せ、 まだ微かに生暖かい息を一滴も逃がさないように盾のようにした手を擦り合わせた。

すっかりピンクに染まった鼻先は ズビズビと鼻を啜る音を立て、

うっすらと青紫が滲むくちびるの奥では 歯が震えカチカチとカスタネットのように 音を鳴らしていた。

りいちょ

ねぇもう先中入ろうよ〜

痺れを切らしたりいちょくんが 少しでもこの寒さを紛らわそうと 足をパタパタと動かしながら言った。

キャメロン

うーん、そうしよっか

キャメロン

2人とも連絡ないし

キャメロン

もう5分も待ってるもんね

キャメロン

とりあえず先に入ってるね
って連絡だけ…

りいちょ

そんなの後でいいから
早く早く!

キャメロン

うわっ

とにかく早くと急かすりいちょくんは 白く冷たい手で俺の腕を引っ張った。

りいちょ

はーーあったまるぅ…

キャメロン

外寒かったからねぇ

強ばった筋肉が店内の暖かい空気に 解されていくのがわかる。

しばらくお店で体を温めてから やっと俺たちはコートやダウンを 脱ぎ始めた。

りいちょ

あーもー!
あのふたりなんなんだよー

りいちょ

こんっな寒い中外で
待たせやがってぇえ!

りいちょが焼き焦げたような茶色の テーブルに突っ伏して、 これまでの鬱憤を晴らすように 恨みのこもった声色で言った。

りいちょ

絶ッ対2人とも
女の子連れ込んでんだよ!

キャメロン

www

キャメロン

それはわかんないけどっw

りいちょ

あーあ
おれも女の子と遊びたい…

りいちょくんは心底羨ましそうに 呟いた。

キャメロン

え〜何?
りいちょくんは俺じゃ
不満なのね!?

キャメロン

悲しーい

りいちょ

ねーきもいきもいw

下唇をめいっぱいとがらせて、 上目遣いでおどけてみせると

りいちょくんはキモイと言いながらも けらけらと笑ってくれた。

りいちょ

www

りいちょ

いやでもキャメさん
顔は良いしなぁ

りいちょ

ギリあり……か?

キャメロン

ちょちょちょw

キャメロン

マジメに考え
はじめないで!?

りいちょ

うーーだってさぁ!

りいちょ

最近全っぜん女の子と
遊べてないの!

りいちょ

この間もさぁ、
いい感じだと思ったのにぃ

キャメロン

はははっw

キャメロン

飢えてんねぇw

りいちょ

だからもう今なら正直
キャメさんでもいい…

りいちょ

もう誰でもいいからさ〜

りいちょ

抱かせてくんないかなぁ

キャメロン

いやwだとしても
俺は無いでしょwww

りいちょ

うぅ〜

りいちょ

キャメさんでいいから
抱かせてよ〜

キャメロン

でってなんだよでって!!

キャメロン

www

キャメロン

ていうかりいちょくん
なんか既に酔ってない?

りいちょ

え〜?酔ってないよ

キャメロン

素面でそれ
言ってんのまじ?w

りいちょ

だって最近ほんと
ずっとしてないんだもん

キャメロン

欲求不満だね〜w

キャメロン

じゃあまぁ、
2人も来ないし先に
飲み始めちゃおっか

キャメロン

その鬱憤は酒で晴らそう!

りいちょ

〜だからぁ!

りいちょ

絶対いけると思ったの!!

りいちょ

だっていけると
思うじゃん!?

りいちょ

こんなん言われたらさぁ

キャメロン

うんうんw

りいちょ

なのにさ!!

りいちょ

急に無理とか言ってさぁ!

りいちょ

おれもうヤル気満々
だったのにさ!

キャメロン

www

キャメロン

たしかにそれは残念だけどw

先程とはまた違う理由で真っ赤に染まった 鼻をふんふんと鳴らしながら 憤慨するりいちょくんはコロコロと秋の空 のように表情を変え、泣いたり怒ったり ととにかく忙しなかった。

りいちょ

うぅ〜っ

りいちょ

どうせみんなおれのことは
どうでもいいんだよ、

キャメロン

ハイハイ、
ヤケ酒もいいけど
程々にしなよ?

キャメロン

そろそろやめにしないと

キャメロン

ほら、お水のみな

りいちょ

おれまだよってない!!

キャメロン

酔ってるよ!ww

キャメロン

どっからどう見ても
酔ってるよw

りいちょ

酔って…は、いるかも
しんないけど

キャメロン

認めたw

りいちょ

とにかくまだ飲むの!

キャメロン

だめだめ、
そんな顔真っ赤にして

キャメロン

もう今日は帰るよ!

りいちょ

やだ!!

りいちょ

まだ飲む!

キャメロン

だめ!

めんどくさい度の上がった酔っ払いと 押し問答をしていると、 りいちょくんが取引を持ちかけてきた。

りいちょ

じゃあキャメさんが
抱かせてくれるならいいよ

りいちょ

約束してくれたら
今日は帰る

キャメロン

え〜?

キャメロン

はいはいわかった、

キャメロン

今度ね

キャメロン

じゃあ帰るよ

またどうせ酔っぱらいの戯れ言だと 俺はまともに取り合わず流して帰ろうと 軽く承諾してしまった。

これが、間違いだったのだ。

りいちょ

…ょう

キャメロン

え?

りいちょ

今日ヤらせて

そう言うと立ち上がったりいちょくんは ずんずんとこちらへ近づいてきた。

キャメロン

はぁ?

キャメロン

ちょっとりいちょくん
冗談も程々に__

キャメロン

んむッ

頬に添えられた両手が逃げられないよう 俺の顔を捉えた。

白い顔が近づいてきて プルプルと瑞々しい唇が俺の唇に重なった。

唇で唇をこじあけられ、 柔らかくて暖かい舌が差し込まれた。 いつの間にか、舌を絡めとられ まるで食べられてしまうかのように りいちょくんは何度も口を動かした。

今まで嵐のように騒々しかった店が 一気に鎮まり変えるような幻想に陥った

音も、時さえも止まったような そんな気がした。

例えばこれがドラマや映画なら 雑音が止んで ラブソングなどが流れている所だろう。

チュパッという音と共に ようやく、店に喧騒が戻ると

口から鼻にかけて ほのかにアルコールの匂いが抜けていく。

キャメロン

…酒臭ッ!

キャメロン

クッソ酔っ払いが…

俺は袖口でゴシゴシと 酔っぱらいの痕跡を拭いながら

ダラダラと寝転がっている りいちょくんの腕を引っ張りあげ、 肩に乗せてかつぎあげる。

キャメロン

ほら!かえるよ!

りいちょ

ん〜

キャメロン

素面になったら
謝って貰うからね

キャメロン

…ったくもー

あちらこちらでネオンの灯る 賑やかな街並みを よろめく足を踏ん張って奥へと歩いてゆく

キャメロン

うう、おっも…

りいちょ

あはは〜
キャメさんが2人いる〜

キャメロン

はぁ、

りいちょ

あれ〜?
キャメさんどうしたの〜

りいちょ

あははは

キャメロン

(くっそ、絶対動画で
バカにしてやる…!!)

りいちょ

うっ

りいちょ

きもちわる……

キャメロン

は!?

キャメロン

え、ちょ、待ッ

りいちょ

う"ぉえ"ぇ"ッ

りぃちょは先程食べたつまみや酒を 丸ごと全てキャメロンの服へぶちまけた。

キャメロン

……まじすか

とりあえず、持っていた袋を りいちょくんに渡しタオルで自分の服を 拭うも、その程度で匂いや汚れは 落ちるわけもなかった。

さて、あえてもう一度言おう。 ここは繁華街である。

汚れた2人の右側には、 城のような美しいホテルがあった。

キャメロン

ん"ん〜〜……

瞬間、キャメロンの頭には様々な葛藤が 駆け巡った。

しかし、こんな吐瀉物まみれの服で 帰る訳にはいかず、結局 キャメロンはそこに泊まることに決めた。

キャメロン

はーっ、
なんでこんなことに…

悪態をつきながら、汚れた服を 洗濯機に入れ、 自分もシャワーで洗い流した。

タオルで髪を拭きながら そろそろ寝ようとベッドへ向かう。

キャメロン

…あれ?

俺よりも前にシャワーを浴びたはずの りいちょくんの姿が見当たらなかった。

また酔いつぶれてどこか変なところで 寝てるんじゃないかと心配になり、 部屋を探そうと振り返った途端

ぽふんっ

首に巻いていたタオルが宙を舞い 俺の身体は一気に柔らかいベッドの中に 沈みこんだ。

俺を押し倒してきたりいちょくんは 驚く俺の顔を見て満足そうに笑った。

りいちょ

言質、とったもんね

りいちょ

抱かせてくれるんでしょ?

りいちょ

キャメさん♡

これが、 俺の人生最大の間違いの話である。

この作品はいかがでしたか?

252

コメント

2

ユーザー

最高すぎます、、😖😖💓💓 特に最後の満面の笑みの所、、、!! もうてぇてぇすぎる、、 2人のお話がもう可愛すぎる(?) りちょキャメてぇてぇ🫶💓💓 続き楽しみに待ってますっっ🍀*゜

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚