あんな
………
母親
『___!!』
父親
『_____!』
あんな
はぁ…
私が小学校に上がった頃から
両親の喧嘩は絶えない。
教育方針の考えがぶつかっている。
母親は親が決めるべきだという。
父親はなんでも自分で決めるのがいい、と考える人だ。
あんなに教育方針のことをとやかく言うくせに
私のことはほったらかし。
いつもそっとコンビニに行って部屋で食べる。
今は高校にも行ってない。
そんなことにも気づかないとか、どんだけ私のことどうでもいいと思ってんの?
って話。
早く離婚してくれないかな。
お父さんと一緒に住みたいな…
そんなことを考えながら、一日は幕を閉じた。
翌日
母親
『あんな、入るわよ』
あんな
え、何
母親
昨日の夜決まったことだけど、お母さん達離婚するから。
あんな
(やっとか。)
あんな
そうなんだ。
母親
それで、あんなは私と一緒に出てくわよ。
あんな
ぇ…
あんな
……わかった。
母親
住むところはもう決めてあるわ。
母親
電車を使うけど、そんなに遠くないわよ。
あんな
…うん
母親
学校も変わらなくていいわ
あんな
…わかった
あんな
(行ってないけどね。)
母親
ここよ
あんな
(でか…)
母親
好きな部屋を使うといいわ。
母親
自分の部屋を整理して、勉強でもしてなさい。
あんな
…うん
母親
お母さんはちょっと出かけてくるわ。
あんな
…行ってらっしゃい
あんな
広…
あんな
ここにしようかな
大きなスーツケースを片隅に置き、ベッドへダイブ。
あんな
勉強しなさい、だってさ、w
自分は娘を放ったらかしにして
家事もせずにどこかへ行った。
どうせ男だろうな。
あの人が離婚前から浮気しているのは知っていた。
私が学校に行ったと思って何度も家に連れ込んでは
楽しんでいた。
汚い声も何度も聞いた。
もううんざりだった。
一緒に住むとか言い出すんだろうな。
あんな
……もうやだ…