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君のことが好きだった
僕を撫でる小さな手が好きだった
ふわりと微笑む表情が好きだった
不器用だけど、 必死に頑張る姿が好きだった
泣きながら僕を守る、 腕の中が好きだった
ごめんね
何も出来ない儘でごめんなさい
宵闇に溺れる炎
狂ったように泣き喚く大男
血に染まる満月の夜
もう、僕の隣には君しかいない
あっけなく君は病で死んだ
だから僕も当然のように、 共に土へ還る
君の腕の中は少し冷たかったけれど、満足だった
ここが、僕達が求め続けた 場所なのかもしれない
ごめんね
何も出来なかった僕でごめんね
幸せなのは僕だけでごめんなさい
君のことが好きだった
守ってくれた君を僕も守りたかった
ああ
誰かに命を操られた今でも 僕は独り善がりだ
人でも獣でもなくなった今でも
僕らはもう何者でもない
一緒に旅に出よう、カナエ
叶
葛葉
叶
葛葉
葛葉
叶
本間
椎名
笹木
りりむ
赤羽
葛葉
椎名
本間
笹木
葛葉
叶
叶
叶
葛葉
叶
そう言って、みんなの元へ行く
その場にはひらりと 白い羽が落ちていった