皆の力に...！

敦は数日間何も食べていなかったため空腹でたくさんのお茶漬けを食べている

国木田は[理想]と書いている手帳を机に

バンッ

っと押し付けた

敦は茶漬けを口の中に含みながら喋っている

太宰は何を言っているのかが分からないが国木田は分かる

ついに太宰がツッこんだ

敦は満面の笑みで云う

仕事に戻るぞ！

国木田は敦に茶漬けを奢ったら何もせず仕事に戻るであろう

探偵さ

ポカン

敦は何もわかっていないようだ

チッ

国木田が舌打ちをした

異能力集団

『武装探偵社』

敦は目を見開いた

武装探偵社に聞き覚えがあった

曰く 軍や警察に頼れないような危険な依頼を専門にする探偵集団＿＿

昼の世界と夜の世界その間を取り仕切る薄暮の武装集団

なんでも『武装探偵社』の社員は多くが異能の力を持つ『異能力者』と聞くが＿＿＿

太宰が何かに気づいたようだ

立ち寄った茶屋で首吊りの算段をするな💢

敦おずおず...と喋りかける

虎探し だ

敦は血の気が引いていく

ガタッ

敦が椅子から落ちた

敦の顔は青ざめている

待て

国木田が敦を離した ぱっ

国木田は敦の片腕を掴んで 床に押し付けた

国木田は敦の片腕を掴んで床に押し付けた

云っただろう

国木田は敦の手首を掴んだ

畑も荒らされ倉も吹き飛ばされて＿＿＿

死人こそ出なかったけど

貧乏孤児院がそれで立ち行かなくなって

口減らしに追い出された

お前が＿＿＿

お前の所為だ

この穀潰し＿＿

この院に穀潰しはいらぬ

杏 天下のどこにもお前の居場所はありはせん＿＿＿

バタン

この世の邪魔だ＿＿

皆の邪魔ゆえ、とく消えよこの世から消え失せるがいい

孤児院から出てから鶴見川の辺りをふらふらしてた時＿＿＿

ヌっ

敦の後ろに虎が出てきた

太宰は顎に手を置いた

ぞっ

太宰はにっこり笑顔で言った

虎探しを手伝ってくれないかな？

報酬が出るよ

太宰は云った

太宰は真剣な顔で言った

太宰はかみを敦に見せた