https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16221524#6 を参考

オールマイトに聞かされた三途さんの言葉が耳にこびりつく

嬉しそうに笑う八百万さんと無表情の三途さん

三途さんが立ち上がり手を上げる

次々に生徒たちが三途さん達に寄っていく

三途さんについて知る為だ！！

すごく嫌そう‼︎

なるほど……僕とは直接話したくないと…

三途さんは僕の顔を全く見ずそう一言言った

塩対応っぷりに泣きそうです

芦戸、あんたに関しては既に合格した口ぶりじゃねえか

周りの奴らも固まっている、まあしゃーなし

あー……最悪だぁ……

コスチュームにつけられたナイフを掌で回す三途少年

今は喋りたくない、つまり無視ってことかな

億劫そうにコチラを見た三途少女は冷徹な光を宿している

その後はなにも喋ることなく（喋れなく）目的地に着いた

レディィー……

ゴー‼︎‼︎

戦うなんて無謀なことはしない

逃げる、ただそれだけでいい

ﾄﾞｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ!!!!!

振り向けばそこにいるのは筋肉の塊のような漢

走りながらも八重歯で指の皮を切り血を垂らす

固い蝙蝠がオールマイトの皮膚へ嚙みつき視界を妨げる

まあどうせすぐに蝙蝠達も殺されるだろうが

オールマイトが複雑な顔で俺に笑いかける

ｶﾞﾗﾗﾗﾗﾗﾗﾗﾗｯ…

地面が、崩れた

落とされた先は薄暗い冷えた倉庫

ここは、この場所は

血の気が引いていくのがわかる

ひしゃげた体 流れる血 血だらけの死体

そんなものここには無いのに勝手に脳が連想させる

脳から消し去りたい俺の過ち

やっと忘れられそうだったのに

なんで

足から力が抜け固い地面に座りこむ

正座するように折られた足は微かに震え動くことができない

オールマイトが俺の前に立つ

この倉庫に入った奴らは仲間以外殺してきた

そうだ

今までと同じことをすればいいだけ

不思議なものだ、こんな状況でも笑えてしまう

ゆらりと覚束ない足で立ち上がる三途少女

顔を上げた三途少女は…

愉快そうに笑っていた

瞳孔は開き普段付けられているマスクは床に捨てられている

クナイが真横に突き刺さる

どこから…!?

クナイを私の脳天に向かって投げた少女は驚いた隙に地上へ逃げていた

恐らく、今からでは彼女に追いつくことはできないだろう

三途春千夜、条件達成!!!

試験が終わり、補修組も合宿に行けるとわかった後、俺は行きつけのカフェに足を運んでいた

正確に言えばカフェの個室

「はは、ありがとう」

ストレートロングの髪をたなびかせる猫目の彼女…

名前を柴柚葉というらしい

そんな会話をして約１０分

スマホを弄りながら返事をする

遠慮がちに尋ねられた質問

柚葉と俺は茫然と顔を見合わせる

呆然と俺の瞳を見つめる柚葉

どこか幼い表情で泣きそうな柚葉

俺が、できる少ない償いだけど喜んでくれるならいいかもな