帰る家なんてない
私は河川敷のベンチにポツンと 居座り、ただぼーっとするだけだった
段々と夕焼けが見えてきた。
その綺麗な夕焼けは、 蜘蛛の輪郭をはっきりと映し出していた。その儚げな美しさに、私は しばらく見惚れていた。
あの夕焼けは、このまま空気となって消えるのだろうか
楽でいいな、生まれるのは 遅くても、無くなるのは一瞬
そしてまたすぐに生まれ変わる
…羨ましい
そんなことを考えていると ふいに頭にポツ…ポツ
冷たい水が頭上に滴る
私が真上を見ると、 雨が降ってるのがわかる
それも段々と強くなり 次第に大雨と化した。
ユノ
今の私にはこの天気が十分だ
雨宿りに行く気力もない
私はただ冷たい冷たい雨に しだたれるばかりだった
いっその事、重い風邪になって このまま死にたい
また死にたいことを考えてしまう
何処までもネガティブ思考な 自分に反吐が出る
ユノ
「このまま時間よ止まれ」
そこから1時間が経っただろうか
私はもう雨が涙か分からないほどに 顔がぐちゃぐちゃになっていて
自分が何をしてるかすらも分からない 気が動転していた。
私がそのまま雨に当たり続けていると 急に雨が止まった
音は聞こえるのに…
不思議に思い私は上を見た
そこには何だか見慣れた顔が あったのだ。
ユノ
スマイル
スマイル
スマイル
スマイルさんが傘を 差してくれていたのだ。
私に向けまぁまぁきつい 質問をよこすと
直ぐにスマイルさんは言った
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイルさんは私にそう言ってくれた
私が言えないこと、 私の悪い所を 全部言うもんだから、私は少し気持ちが軽くなる
スマイル
ユノ
私は気持ちが少し火が灯るように 明るくなり、涙をつい流してしまう
スマイルさんはそんなの関係なしに
スマイル
スマイル
ヒョイッ
ユノ
スマイルさんは私を軽々と持ち上げ 何の気なしにスタスタと家に向かう 姿を見ると男の人なんだな、 と実感してしまう
ユノ
スマイル
えっ、無自覚?(主
ユノ
ガチャ
スマイル
nakamu
シャークん
きりやん
きんとき
ユノ
みんなの口からは優しい言葉ばかり が飛び交う、予想とは違うことに 私は目を皿にする
スマイル
スマイル
ユノ
ぶるーく
ユノ
本当に…優しい
ここで裏切られたら後がおしまいだ。
またそんなことを考えながら私は 急ぎ足でお風呂へと向かう。
主
主
主
主
主
主
主
コメント
4件
把握
えっ…もう好きすぎる