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リオから欲しい言葉は録音した、これ以上は危険だし僕も戻ろう

念の為、大通りを。 流石のリオもこんな一般人がいるところで下手な真似は出来ない。そう思っていた

ファルドラ・ニートロフ

(このダミーは別の拠点に置いておいた方がいいな、バレてないとは思うけど)

ファルドラ・ニートロフ

(念の為に、本体のところに戻すのはまだ先でいいだろう)

ファルドラ・ニートロフ

(別に記憶や視界は共有してたんだ、最悪壊れても問題は無い、

ファルドラ・ニートロフ

ただこれ発動中は本体の僕も50%しか出せない、2回戦までには回収しておきたいな)

ファルドラ・ニートロフ

リオ

まんまとここまで釣られて、怖いもの知らずなのか、ただの馬鹿なのか

ファルドラ・ニートロフ

(嘘だろ!?ここは普通の表通り、一般人だって大勢居るんだぞ!?)

リオ

お前は間違えた、尺度を自分の感覚で図り過ぎた、

リオ

だからこんな所で殺される

ファルドラ・ニートロフ

(あぁ、レプリカで本当に良かった…)

ファルドラ・ニートロフ

(本体でこんなの見せられたら…)

レプリカが最後に見たのは日常とは違う異様な赤い背景

そしてそこにそびえ立つ大きな…

赤い腕…

ファルドラ・ニートロフ

(振り下ろせば街、いや人なんて蚊のように潰せる)

ファルドラ・ニートロフ

(僕はこんなにもちっぽけな存在だったのだと、)

ファルドラ・ニートロフ

(本能で格差を思い知らされる)

震えが止まらない、怖い、これが…

リオ

意気消沈か、小物風情が、ルシファー、殺せ、血一滴も残さずな

ファルドラ・ニートロフ

(動けない、動けるものか、もう目にしている世界、現象、全てが僕というちっぽけな存在を置いて、目まぐるしく回る)

気がつけば辺り一面に無数の赤い腕

これがリオ?馬鹿言うな、何が最強だ

嘘じゃないか

こんなの嘘

嘘嘘嘘嘘!

月詠は最強なんかじゃない!

ファルドラ・ニートロフ

正義は……悪の気分で生かされている

ファルドラ・ニートロフ

この背景を見れば全て悟ったさ

リオ

さて、言った通り後始末しておいたぞ、リロ

虚構ファルドラは死んだ

底から僕は1日その場から動く事が出来なかった

動いたらリオに勘づかれるかもしれないという根拠の無い恐怖

大事な録音データは失った、でも命はある

だけど1度絶望的な恐怖を植え付けられた僕にとって正義のあり方が分からなくなっていた

ファルドラ・ニートロフ

(正義ってなんだ、目先の君主とか犯罪者とか捕まえてどうする?)

ファルドラ・ニートロフ

(あんな根源の悪相手にどうしようも出来ないのに)

フィルア・ブラーノ

ふぁる…くん、

ファルドラ・ニートロフ

ッ!?

反射的に手が出かけた、だが直ぐに分かった、フィルアだと

ファルドラ・ニートロフ

フィルア…

フィルアは僕を抱きしめた、こんな惨めな姿を見てもなお、僕に寄り添ってくれる

ファルドラ・ニートロフ

フィルア…僕

フィルア・ブラーノ

喋らなくていい、震えてていい、大丈夫、ファルくん

ファルドラ・ニートロフ

なんで…まるで僕の現状を知ってるみたいに…

よく見るとフィルア…だいぶ無理してそうな顔してるし、震えてる

まさか…

ファルドラ・ニートロフ

フィルア…?もしかして…ずっと…見てたのか?

ファルドラ・ニートロフ

僕の虚構の視界を…

フィルア・ブラーノ

虚構越しとはいえなかなか効くね、震えが、止まらないよ

ファルドラ・ニートロフ

あ…ごめ

フィルア・ブラーノ

違う、これは私が勝手にやった事

フィルア・ブラーノ

ファルくんは自分の正義を貫こうとしただけ、だから

フィルア・ブラーノ

今は少し休もう、ファルくん

ファルドラ・ニートロフ

フィルア、ぼく、ぼく…

フィルア・ブラーノ

泣いてもいい、私が全部受け止めるよ、ファルくん…?

僕は泣いた、ポーカーフェイスが得意な僕が、素で

フィルアはどこか安心出来た、根拠は無い、だがこんな時に寄り添ってくれる存在

あぁ、本当、僕の彼女はすごいなぁ、

僕と同じくらい怖かった、絶望しただろうに

ファルドラ・ニートロフ

フィルア…ごめん…今は…

フィルア・ブラーノ

大丈夫、言わなくても分かってるよ、大好きだよ、ファルドラくん?

ファルドラ・ニートロフ

ありがとう…落ち着くよ…

フィルア・ブラーノ

(ファルくんは虚構の視野を本体に共有させてた)

フィルア・ブラーノ

(つまり、あの絶望を目の当たりにした…)

フィルア・ブラーノ

(虚構越しの私ですらきつい絶望感と恐怖、こうなるのも無理はない)

フィルア・ブラーノ

(リオ、ジョルジュ…)

フィルア・ブラーノ

(絶対にお前らにファルくんは殺させない)

フィルア・ブラーノ

私はファルくんが何をしようとファルくんを信じてついて行く

フィルア・ブラーノ

それが罪人になる道でも、私はファルくんの正義について行くよ

ファルドラ・ニートロフ

ありがと…フィルア

フィルア・ブラーノ

(今この空間は私の【防衛支配】で情報や気配を一切漏れないように遮断している)

フィルア・ブラーノ

大丈夫、ここは安全だよ

数時間が経った。ファルくんは眠っていた。 眠りこそは浅い、だが今の状態じゃあ疲労で体力落ちるからどことなく安心した

するとファルドラのスマホから着信が入る

ファルドラは目を覚ました、だが電話を持ったのはルフィアだった

ファルドラ・ニートロフ

あ…電話

フィルアは電話を取るなりスピーカーにした。

フィルア・ブラーノ

【防衛支配】正体防衛

正体防衛、自分の身を隠すための防衛 声や生体、他人からの見え方まで他の人に見えるよう、いじることが出来る

今回フィルアはファルドラの声に成りすました

ファルドラ・ニートロフ

多分、仕事…君主に動きがあったんだろ

ファルドラ・ニートロフ

(仕事…意味の無いいたちごっこ、倒しても倒しても次から次へと…なんの意味があんだよ)

ファルドラ・ニートロフ

(仕方ない、大幅にオーラを消費するけどもう一度レプリカで…)

ファルドラ・ニートロフ

(怖いな…リオに生きてると知られたら…僕……)

ファルドラ・ニートロフ

(フィルアがわざわざ電話を取ったのは保険を掛けたんだろう、フィルア…)

フィルア・ブラーノ

はい、ファルドラです

フィロン

お兄!やっと繋がった!君主!君主の本体が東京に現れたよ!

フィルア・ブラーノ

ファルドラ・ニートロフ

マジか…

ファルドラ・ニートロフ

(なんでこんな時に…)

フィロン

お兄の作戦?お兄が現場に居ないと分かってから君主って出てきたんじゃないのかな?

フィロン

だとしたら最初から教えて欲しいのです!報連相!

ファルドラ・ニートロフ

(理解、そうか…僕が表に出ない方がよかったか、盲点だったな)

ファルドラ・ニートロフ

(盲点?なんで盲点だった?相手が君主だからだ、強い、)

ファルドラ・ニートロフ

(隊長クラスでも本来なら手を出してはいけない相手だから僕より格上だと思い込んでいた)

ファルドラ・ニートロフ

(違うのか?行動からしてそうだ、僕から避けているまるで僕よりも小物…)

フィロン

お兄?どうするの?捕えないの?

するとファルドラがフィルアから電話を取る

ファルドラ・ニートロフ

行こう、他の隊員は?非難させてるのか?

フィロン

うん!大丈夫!ぶい!

そして電話を切った

フィルア・ブラーノ

行くんだね、ファルくん

ファルドラ・ニートロフ

リオの事もある!ジョルジュも…だけど数日かけてやっと得たチャンスだ!

ファルドラ・ニートロフ

無駄にはできない!

フィルア・ブラーノ

虚構で行くの?

ファルドラ・ニートロフ

悩みどころだな、僕よりも小者の君主相手

フィルア・ブラーノ

なら念の為、私も行こうか

ファルドラ・ニートロフ

フィルア…

ファルドラ・ニートロフ

(確かにそれが確実、だがフィルアにこれ以上…)

フィルア・ブラーノ

仮にも地球防衛軍補隊長、そろそろ私も動かないとね

ファルドラ・ニートロフ

止めても聞く気は無さそうだな

フィルア・ブラーノ

ないよ、ファルくん護衛の任務、引き受けた

僕はフィルアと現場へ向かった

僕とフィルアは作戦を話しながら向かった

僕は虚構を作りながら

フィルアは僕の護衛、それと周りにいるであろう下っ端の退治

君主

(用事は済んだ、何故かファルドラが来なかったのが助かった、おかげで精鋭部隊の連中を殺して、)

君主

(ダミーにすることが出来た、知能重視のお前を出し抜くにはお前の仲間を使うしかないからな)

ファルドラ・ニートロフ

小者が過ぎるんじゃないか?君主?

ファルドラ・ニートロフ

まんまと釣られやがって、そんなに僕が怖いか

君主

来たか?君主にびびって色んな策を巡らせてると思ったぞ

ファルドラ・ニートロフ

実際そうだから言い返せないな

ファルドラ・ニートロフ

でもこの世の終わりとも思える恐怖を味わった後にお前を見ると

ファルドラ・ニートロフ

君主のお前なんて全然怖くない

君主

そうかそうか、ならその傲慢な感情を抱いたまま死ね

ここから君主とファルドラ、そして遠隔でフィルアとの戦いが始まる

専属神篇第三幕〜東京異変〜WCBT開幕〜

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