【はじめに】
この物語は
『地震』を題材とした
フィクションです
苦手な方はご注意ください
西崎トオル
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
自身で考案した 『地震予知危険速報機器』
人類史上初である 『一週間前に地震を予知する』 画期的な機器だった
今までにも 数々の地震を予知した 実績がある
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
ゆのは
小学3年生の娘
ゆのはが産まれてまもなく妻は亡くなった
シングルファザーとして ゆのはと暮らしている
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
髙田淳
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのはが小さい頃から 防災について教えてきた
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
バグか
もしかすると地震予知自体 バグによる誤報の可能性がある
しかし完全に否定できない今は 地震が起こると仮定して 動くのが懸命
髙田淳
西崎トオル
パスコードを教えることは禁忌だった
この状況にあっても
万が一 取扱権限が 悪意ある者に渡った場合
どんな被害が起こるか わからない
髙田淳
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
ゆのは
防災セットの中身を 少し減らして 背負ってみる
ゆのは
確認して背中からおろす
そして部屋の片隅へ。
手に取ったのは一枚の写真
写真嫌いだったママと 小さい自分が 一緒に写っている唯一のもの
闘病中で、毛糸の帽子をかぶり痩せているママ
その写真を額ごと丁寧に リュックへ仕舞った
ゆのは
ゆのは
ずいぶん昔にパパからもらった防災絵本を片手に ひとりごとを呟く
そのとき
ピンポン
家のインターホンが鳴った
そっと マンションオートロックの モニターを確認する
ゆのは
ひとりの時は居留守をつかうとパパと約束していた
その人が去るまで モニターをながめる
謎の人物
ゆのは
知らないはずのその人は確かにゆのはと名前を呼んだ
しかし たとえ名前を呼ばれても 知らない人にはついて行かない
パパとの固い約束
謎の人物
そこで、インターホンはプツリと切れた
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
5分後
髙田淳
髙田淳
髙田淳
応答なし
髙田淳
髙田淳
それ以降
ゆのはからの連絡が途絶えた
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
通話
01:30
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
機器を 全て詰め込むための車は すでに手配していた
西崎トオル
西崎トオル
口角が上がるのを抑えられない
西崎トオル
海外に機器を売り飛ばす
たったそれだけで 大金が手に入る
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
謎の人物
謎の人物
西崎トオル
謎の人物
この計画のため
事前に 髙田部長の荷物をあさり
合鍵を無断でつくっておいた
西崎トオル
西崎トオル
謎の人物
警察に通報すれば 娘の命はない
そう脅すことで
追手が 迫るまでの時間を稼ぐのだ
謎の人物
西崎トオル
謎の人物
鼻で笑う
西崎トオル
西崎トオル
謎の人物
謎の人物
ゆのは
ゆのは
インターホンを押した 謎の人物は
鍵をかけたはずのドアを越えて
玄関に立っていた
そして あれよあれよという間に
外に連れ出されていた
謎の人物
謎の人物
ゆのは
初対面の人に 呼び捨てされるのは
あまり慣れていない
謎の人物
ゆのは
謎の人物
謎の人物
謎の女性は なぜかとても楽しそうだ
ゆのは
謎の人物
謎の人物
女性は いつのまにか 手にボールを持っている
ゆのは
謎の人物
女性は足取り軽く
ゆのはから 距離をとって叫ぶ
謎の人物
ゆのは
ゆのは
女性が投げたボールは
見当違いな方向へ 飛んでいった
西崎トオル
機器を全て 車に積みこんだ
謎の人物
西崎トオル
別行動していた “パートナー”が走ってくる
西崎トオル
西崎トオル
謎の人物
謎の人物
西崎トオル
西崎トオル
謎の人物
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
そう言った瞬間
眩いほどの フラッシュがたかれる
どこに潜んでいたのか 流れ込んでくる人々
警官だ──
西崎トオル
警官の背後から現れたのは
紛れもなく 髙田部長、本人だった
髙田淳
西崎トオル
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
低く冷たい声が響く
西崎トオル
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
落胆したように ため息をつく髙田
髙田淳
髙田淳
髙田は手に持つスマホを ひらひらと振る
髙田淳
髙田淳
西崎トオル
髙田淳
髙田淳
気づけば 膝から崩れ落ちていた
髙田淳
髙田淳
謎の女は 諦めたように言い捨てる
謎の人物
髙田淳
瞳に 強い怒りが灯る
謎の人物
謎の人物
髙田淳
髙田淳
女は鼻で笑う
謎の人物
謎の人物
髙田淳
謎の人物
髙田淳
髙田淳
謎の人物
謎の人物
その時
警官から知らせが入った
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
警察署に向かうと ゆのはが保護されていた
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
髙田淳
ゆのは
ゆのははホッと 胸を撫で下ろした
髙田淳
髙田淳
ふと視線をおろして気づく
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのはは慌てて弁明する
ゆのは
ゆのは
髙田淳
警官に声をかけ 一枚の写真を見せる
先程の 共犯である女の顔写真
髙田淳
ゆのは
即答する ゆのは
思わず首を傾げた
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
あの共犯が家に侵入したのは
ゆのはが キャッチボールをしに 家を空けた時だろう
すれ違っていたのだ 不幸中の幸い
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
何かを思い出したゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
頭が追いつかないまま
ふたりで署を後にした
数日後
なんとか 普段の生活を取り戻していた
髙田淳
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのはが クローゼットから 防災セットを引きずり出す
髙田淳
ゆのは
聞いているのか、いないのか
丁寧に 額ごと写真を取り出したゆのは
その動きが止まる
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのはの手元をのぞきこむ
思わず身体の動きが止まった
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのはが突然叫ぶ
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのは
ゆのはが慌てて ちり紙を取ってきて 差し出す
そこでやっと気がついた
泣いていることに
ゆのは
髙田淳
涙が落ち着いて
心配そうな顔をするゆのはに
ポツリポツリと話をはじめた
髙田淳
髙田淳
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
髙田淳
写真を指でなでる
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
懐かしい言葉をたどる
髙田淳
ゆのは
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
ゆのは
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのはが しゃくり上げる
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
髙田淳
ゆのは
ゆのは
ゆのは
震える小さな身体を 抱きしめると
大きな声で泣きだした
その声にかき消されながら 小さくつぶやく
髙田淳
髙田淳
写真のなかで笑う彼女も
温かく小さな身体も
全部全部 丸ごと強く抱きしめた
頬をつたって こぼれた雫が
写真におちて
きらりと光った
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