最後の声に耳を澄ませば。

雨栗の家に戻ってきた俺は、

とりあえず活動仲間に連絡を入れた。

いまでも通知音が鳴り止まない。

この言葉でハッとした。

俺が今やらなきゃ行けないこと…。

俺は今悩んでる暇はない。

やれることやらなきゃ。

2人が安心して帰ってこれる場所を、

俺が守らなきゃ。

雨栗の家に鍵をかけて、自分の家に向かった。

帰って少しだけ片付けてたら、インターホンの音が鳴り響く。

受け取ったのはよく3人で食べたお菓子。

これ、本当にうまいんだよなぁ…ｯ

あれ…ｯ？なんでｯ

大切…

そうだ、俺はあの2人が大好きだ。

俺は…ｯあの2人の分までさんちゃんく！を守るんだｯ！

あのあと、しばらくして配信予定がない人は全員集まってくれた。

そんな声をかけてくれる大好きで大切な仲間に囲まれながら、

実際に会った内容を包み隠さず話した。

“最後の言葉”以外は。

なんとなくこれは言っちゃダメな気がした。

なんとなくこれは、俺1人で解決しなきゃ行けない気がした。

こういう時にもリーダーシップがあるドズルさんには 頭が上がらない。

笑ってなかったけ…

本当に…みんながいないとダメだなぁ…ｯ

みんなが帰って行った後に、俺は公式SNSから

リスナーさんへ報告をした。

数分でありえないくらいのリプ数が返ってくる。

俺の考えもまとめなきゃな…ｯ

…ｯ、あの言葉の意味…

どういうことなんだろう…

そんなことを考えていたら、

知らぬ間に深い眠りについていた…