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祖母

ソフィア…泣

祖母

なんで…なんであなたが…泣

レーナ

父と母の顔は寝てるかのようだった。 でも、血色などなく青白いだけだった。

親戚

聞きました…?

親戚2

えぇ、可哀想よね…

俯きざまに小さな会話が聴こえた。

レーナ

(おばあちゃんには聴こえてない…)

親戚2

ソフィアさんとダイクさん…

親戚2

ギャングの人が麻薬を密輸してる所を見てしまって…

親戚

殺されちゃったってね、

レーナ

(ッ…!!?)

レーナ

それはホントなの?

レーナ

ぎゃんぐ?まやく?どういうこと?

親戚

あ、あらぁ!レーナちゃん!

親戚2

最近はそういう怖いことが多いって話してたのよ…!

大人はこうして勝手がいいことを言う。

あの日…私の心の中で何かが切れた。

決定的な"何か"が。

それから数年…

祖父母の家で暮らし、レーナは16歳 になっていた。

あれは紛れもない事実であった。

父と母の葬式の日、親戚は『なんでもないわよ』なんて言って誤魔化してたけど

両親はギャングが麻薬を密輸してる所を目撃し警察へ通報しようとしたところ不自然な状態で死亡が確認された。

身体がカラカラに干からびたようになり体内内臓は麻薬中毒者のようにズタボロになっていた。

祖母

レーナ!待ちなさい!!

祖母

そんなだらいない格好して…制服はきちんと…

レーナ

うるせぇッ!!あたしの好きにして何が悪いッ!

祖母

ッ…

近所さん

あ、見て…レーナちゃんよ…

近所さん

小学生の頃はあんなに可愛らしくていい子だったのに…

近所さん2

お母さんが亡くなってから不良娘になっちゃって…

レーナ

何か?

近所さん

い、いえ!!なんでもないわ!!

この世に【麻薬】が存在しなければどれだけ幸せだったのだろうか。

レーナはある日を境に【裏社会】へと足を踏み入れるのであった。

理由は2つ… 1つは両親を殺した麻薬密輸者を探すため

もう1つは…

今の自分なら立ち向かえるという自信があるから。

両親の葬式から1ヶ月程だった頃…

レーナ

花…綺麗だな…

ドスッ…

レーナ

きゃっ…

チンピラ

ッチ…てめぇ…どこ見て歩いてんだぁ?!

レーナ

ごめんなさい、

チンピラ

よく見たら可愛い嬢ちゃんじゃあねぇか…笑

チンピラ

謝って済むと思うなよ…そうだな、その身体で代償してもらわなくちゃな…笑

チンピラ

ちょっと着いてきな…笑

レーナ

ぞわッ…

巨大な氷を押し当てられたかのような悪寒が背筋に走った。

レーナ

や、やめて!!離して!

チンピラ

今更抵抗しても…無駄なんだよッ!!

レーナ

ッ…泣

全てを失った感覚へ落とされた…時だった

自分の前に威嚇をした狼が突然現れた。

レーナ

お、オオカミ!?

レーナ

(前の人には見えてないの?!)

オオカミは『グアルルルルル…!!』と目を離してても分かるような獣声をあげているにもかかわらず男はこちらを見向きもしない。

オオカミは突然『グァァァァルルルッ…!!!』と声を上げると男の腕目掛けて前脚の鋭い爪で引っ掻いた。

レーナ

…ッ!!

チンピラ

痛ッ!!?

チンピラ

クソッ…血が止まらねぇ!!お前がやったのか!??

レーナ

違う!!オオカミが!!

チンピラ

オオカミがぁ?…何とぼけたこと言ってんだッ!!

オオカミは傷口に唾を吐きかけると何事も無かったかのようにフッと消えた。

チンピラ

てめぇ…許さねぇッ!!!

レーナが防衛反応で手をあげた時だった

チンピラ

な、なんだこれ!!腕が操られてるみてぇに!!?

レーナ

私の手とオオカミがつけた傷口が…糸で繋がれて!!

レーナ

そうだこれで!

レーナは近くにあった大きな木が数本生えた広場へと走った。

チンピラ

な、なんだこれッ!ひ、引っ張られる!!?

レーナ

やっぱり…!糸はゴムのように弾性がある…!

レーナ

この木が沢山生えてて入り組んだ場所をランダムに走り抜けることで…

レーナ

男は木にぶつかるッ!なるべく曲がる時は急カーブすることを意識して…!

チンピラ

い、一直線に引っ張られるぅぅぅぅッ!!!?

レーナ

奴は数m先…私が走ってきた道を引っ張られて来ている…

レーナ

ここで曲がるッ!!

チンピラ

だ、誰か助けぇぇぇッ…

チンピラ

グハァッ!!

チンピラ

きゅ、急に曲がるなんて……どういうことだッ…

チンピラ

グハァッ!!

チンピラ

ま、まただッ…

レーナ

はァッ…はァッ…!

レーナ

つ、疲れた…

レーナ

もう少ししたら来るはず…

チンピラ

な、なんだったんだ…今の…

男は全身が少し青く血が出ており所々に木の皮がめり込んでいた。

レーナ

糸が…消えてる…

レーナ

私にはこの子がいるんだから…

レーナ

みんなには見えてなくても…私には見えてる。

レーナは学校ではなくパレルモ都市内で最も大きな図書館へ向かった。

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