祖母
祖母
レーナ
父と母の顔は寝てるかのようだった。 でも、血色などなく青白いだけだった。
親戚
親戚2
俯きざまに小さな会話が聴こえた。
レーナ
親戚2
親戚2
親戚
レーナ
レーナ
レーナ
親戚
親戚2
大人はこうして勝手がいいことを言う。
あの日…私の心の中で何かが切れた。
決定的な"何か"が。
それから数年…
祖父母の家で暮らし、レーナは16歳 になっていた。
あれは紛れもない事実であった。
父と母の葬式の日、親戚は『なんでもないわよ』なんて言って誤魔化してたけど
両親はギャングが麻薬を密輸してる所を目撃し警察へ通報しようとしたところ不自然な状態で死亡が確認された。
身体がカラカラに干からびたようになり体内内臓は麻薬中毒者のようにズタボロになっていた。
祖母
祖母
レーナ
祖母
近所さん
近所さん
近所さん2
レーナ
近所さん
この世に【麻薬】が存在しなければどれだけ幸せだったのだろうか。
レーナはある日を境に【裏社会】へと足を踏み入れるのであった。
理由は2つ… 1つは両親を殺した麻薬密輸者を探すため
もう1つは…
今の自分なら立ち向かえるという自信があるから。
両親の葬式から1ヶ月程だった頃…
レーナ
ドスッ…
レーナ
チンピラ
レーナ
チンピラ
チンピラ
チンピラ
レーナ
巨大な氷を押し当てられたかのような悪寒が背筋に走った。
レーナ
チンピラ
レーナ
全てを失った感覚へ落とされた…時だった
自分の前に威嚇をした狼が突然現れた。
レーナ
レーナ
オオカミは『グアルルルルル…!!』と目を離してても分かるような獣声をあげているにもかかわらず男はこちらを見向きもしない。
オオカミは突然『グァァァァルルルッ…!!!』と声を上げると男の腕目掛けて前脚の鋭い爪で引っ掻いた。
レーナ
チンピラ
チンピラ
レーナ
チンピラ
オオカミは傷口に唾を吐きかけると何事も無かったかのようにフッと消えた。
チンピラ
レーナが防衛反応で手をあげた時だった
チンピラ
レーナ
レーナ
レーナは近くにあった大きな木が数本生えた広場へと走った。
チンピラ
レーナ
レーナ
レーナ
チンピラ
レーナ
レーナ
チンピラ
チンピラ
チンピラ
チンピラ
チンピラ
レーナ
レーナ
レーナ
チンピラ
男は全身が少し青く血が出ており所々に木の皮がめり込んでいた。
レーナ
レーナ
レーナ
レーナは学校ではなくパレルモ都市内で最も大きな図書館へ向かった。