TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

*知識の間*

部屋の中、歴史好き・本好きには堪らない程、本棚に詰まった論文や書籍

そこに栄える白髪の彼に誰もが見惚れる程だった

ホワイトボマー

皆さん、ここまでお疲れ様です

ホワイトボマー

私が終わってもまだまだありますので、気を張りすぎては倒れられてしまいます

ホワイトボマー

私の所は休憩だと思って下さい

好青年

これが第一印象

今まであった事を共有しているのだろうが、他の人みたいに急いで試練を行おうとしなかった

グルッペン・フューラー

ここに長居は無用だ

グルッペン・フューラー

急いで頂きたい

ホワイトボマー

おや?そうですか?

ホワイトボマー

創造の間、銃撃の間そして人生の間と既に三つの間を超えて、徐々に人数が減っている

ホワイトボマー

内心、不安だらけでは?

まるでカウンセラーのようだ

今までの試練では疲弊している精神の確信をついている

確実に不安要素を言い当て、休息を促している

雄蔵

主殿、あちらもああ言っておるし、進めようでは無いか

ホワイトボマーの背後から1人の男が出てくる

それがホワイトボマーの右腕 雄蔵だった

ホワイトボマー

雄蔵さん…そうですね。進めましょうか

ホワイトボマー

ここ、知識の間では、”茶色の個性”をお持ちの方が、試練の受験者となっております

すると、背後にいた雄蔵が動き出し、エーミールの正面に立つ

エーミール

……私が適正者という事ですね

雄蔵

ご理解、早くて助かるのじゃ

雄蔵

わしの手を取って貰えんかのぉ?

雄蔵は膝を付き、エーミールに手を差し出す

まるでエスコート、礼儀を重んじているらしかった

エーミール

ええ、私は安くありませんのでね?丁寧にお願い致します

エーミールは雄蔵の手を取った

すると、雄蔵はにやりと笑った

その拍子に、エーミール・ホワイトボマー・ゆうぞ蔵以外の人物が、突然空中に上がった

「「!?」」

エーミール

皆さん!?

グルッペン・フューラー

なんだ……これっ

グルッペン・フューラー

身体が浮いて……身動きがッ!

ゾム

くっそ……!?

咄嗟にゾムが投げたナイフも空中で留まり、ふよふよと漂いだした

ゾム

武器もあかんのか!

エーミール

(ナイフすらも……まるで重量が反転しているかのような……)

雄蔵

わしのアビリティーじゃよ

雄蔵

言うなれば……そうじゃな

雄蔵

名付けるならば”蛾のまやかし”

雄蔵

重力掌握で特定の範囲を決め人物やモノを改変される

雄蔵

これぐらい、名付ける必要もはないんじゃがのぉ〜簡単な事じゃし

エーミール

(重力掌握……恐らくありとあらゆるモノの重力を操作し掌握している)

エーミール

(重力に関してのプロフェッショナル)

エーミール

(蛾のまやかし、これはおそらく自分が触れている人やマーキングしている人以外の重力を反転するというもの)

エーミール

(ただ浮かせているだけなので、皆さんを傷付ける可能性は低い……)

エーミール

(怪我は契約している以上、信頼に関わりますからね)

ホワイトボマー

皆様、落ち着いてください

ホワイトボマー

雄蔵さんは傷つける事はしません、賢い人ですので

ホワイトボマー

雄蔵さん、エーミール教授を此方へ

雄蔵

了解じゃ、主殿

雄蔵

エーミール様、此方じゃ

雄蔵は立ち上がり、エーミールの手を引く

まるで、とても幼い子供をお世話してとても優しい誘導だった

エーミール

(やり慣れてる……というより、まるで私が誰かの”生き写し”かのような優しい誘導の仕方……)

雄蔵

主殿

ホワイトボマー

ありがとう御座います、雄蔵さん

ホワイトボマー

エーミール教授、此方へおかけください

ホワイトボマーはいつの間には出ていた椅子の近くにいて、対面になるように椅子を引いて待っていた

その前にはガーデニングテーブルが置かれている

エーミール

ご丁寧にありがとう御座います

ホワイトボマー

いえいえ、お客様ですから

ホワイトボマー

お飲み物はどうなさいますか?

エーミール

……では、紅茶を頂きましょうか

ホワイトボマー

わかりました

ホワイトボマー

雄蔵さん、私はいつものでお願いします

雄蔵

了解じゃ、主殿

雄蔵は部屋の奥にあったローテーブルに置かれているキットで紅茶の準備を始める

ホワイトボマーは椅子に腰掛け、対面する

ホワイトボマー

改めまして、自己紹介致しましょうか

ホワイトボマー

私はホワイトボマー、この第11階層を管理している人間です

ホワイトボマー

先程、エーミール教授を誘導していたのは私の世話係、蛾野雄蔵さんです

ホワイトボマー

彼の事も、以後お見知り置きを

エーミール

(蛾野……珍しい苗字ですね)

エーミール

(どこの国の方でしょうか……名前的には櫻の国っぽいですが……見た目が極東寄りではない)

エーミール

(どちらかと言えば、此方側……オッドアイですから余計に分かりにくいですね)

エーミール

ご存知だと思いますが、アルベルト・エーミールと申します

エーミール

我々国参謀長を務めています

ホワイトボマー

ありがとう御座います、エーミール教授も自己紹介して下さるとは

エーミール

長々と話している暇はありません

エーミール

私達は急いでいるんです

エーミール

早急に試練内容の提示を

雄蔵

そう急かさんな、エーミール様

雄蔵

こちら、アールグレイじゃ

雄蔵

主殿はコーヒーじゃったな

ホワイトボマー

ええ、ありがとう御座います

ホワイトボマー

試練内容……ここでは”試験内容”と言いましょうか

ホワイトボマー

私から貴方へ行う試験は”知識比べ”、です

意気揚々とそういったホワイトボマーは机に肘をつき、顔の前で華奢な指を絡ませ微笑んだ

ふたつの主役第5章~絡み合う種族~

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

2

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚