晴明
ねぇましゅまろ

ましゅまろ
どうしたの?せーめーくん

晴明
吸ってもいいかな?

ましゅまろ
身体に悪いよ?

晴明
分かってはいるんだけど…

ましゅまろ
…一本だけだよ!

晴明
うん、ありがとうましゅまろ

ましゅまろ
じゃあ僕誰か来ないか見張ってるね!

晴明
うん、本当にありがとう

晴明
すぅーふぅ…

晴明
……まぁ、たまにはいいよね

蘭丸
ダメに決まってるじゃん

晴明
…隊長さん

蘭丸
もう、危ないことばっかりだねぇ

蘭丸
分かってるの?それ、人間には毒だよ?

晴明
…勿論、分かってますよ?

蘭丸
ふーん?分かっててやるんだ〜

晴明
疲れたら、欲しくなるんですよ

晴明
一度吸って苦手ならそれで終わり、
でも苦手じゃないならまた次も、ってね

蘭丸
人間って分かんないねぇ

晴明
妖怪も分かりませんよ

蘭丸
それは言えてるかも

晴明
…一応聞きますけど、止めないんですか?

蘭丸
止めたら止まるの?

晴明
…さぁ、どうでしょうか

蘭丸
…もー!止めて欲しいならそう言いなよ!

蘭丸
誰かに止めて欲しいんでしょ?
辞められない自分をさ

晴明
………隊長さんにはバレちゃいますか、やっぱ

蘭丸
当たり前でしょ!
盗みする時に近くの人の事とか観察するし!

晴明
それ僕に言っていいんですか?

蘭丸
いーの!いーの!
いつか烏天狗団に入れるもん!

晴明
入りませんよ…

蘭丸
えぇ!?

蘭丸
でもまぁ…

晴明から煙草を取り上げて足で踏みつけると晴明をぎゅぅうと抱きしめる
晴明
!?

蘭丸
煙草の代わりにお兄さんがたーっくさん甘やかしてあげようじゃないか!

晴明
わわっ!

晴明
くるっ、苦しいです!

蘭丸
僕の愛だよ♡

晴明
愛でも苦しいです!!

蘭丸
えぇー!ひどぉーい!

晴明
子供体温みたいですよね

蘭丸
え?

晴明
あ、え、えーと

晴明
暖かいなぁって!

蘭丸
…ふふん!そうだろー!

蘭丸
____だからさ

晴明
…?

蘭丸
今ゆっくり、休みなよ

先程の声より落ち着き、優しい声で晴明の頭を優しく、丁寧に撫でる
晴明
え、あ、あの隊長さん…?

蘭丸
今は休む!
疲れてるだけなんだから、一度ゆっくり寝れば大丈夫だよ

蘭丸
ほーらよしよし

晴明
ちょ、ま…ぼくまだ…しごと…

晴明
スゥ……スゥ…

蘭丸
……ねぇそこのおチビちゃん

ましゅまろ
な、何?

蘭丸
あっちゃんにさ、晴明くんの授業、代わりに誰か出来るか聞いてきてくれる?

蘭丸
今の晴明くんにさせたらきっと無茶しちゃうから

ましゅまろ
…分かった!

蘭丸
さーてと…

蘭丸
あっちゃんに何言われるかな〜?
晴明くんじゃなきゃやんないよ?こんなこと…って聞いてないよね…

蘭丸
こーんなに幸せそうに寝てるし

そこに居たのは優しい表情を浮かべながら寝ている頭を撫でる烏天狗と
幸せそうに眠る人間が
一人ずつ居ただけだった