TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

次の日…

昼頃…

康一

あ!!仗助くん!!

億泰

仗助ぇー!!

仗助

康一、億泰!なにか分かったか?

康一

僕のクラスにいる子から、連絡は取れてないけど1つ学年が上の人と仲がいいみたいな事聞いたよ!その人とよく一緒にいるところ見るとか…

億泰

俺のクラスのやつも言ってたぜ!麻依…?って名前の人だったみたいなような…

康一

そうそう!

仗助

ならその人に…!!

康一

その事なんだけど…麻衣さんここの学校じゃあないんだよね、たしか杜王町の女子校だったって…

仗助

女子校って…あそこのか?

億泰

おう、たぶんな。

仗助

…俺、今日行ってくる。

仗助

ありがとな!お前ら!

康一

あ、待ってよ、!

康一

僕たちも…

仗助

いいや!!俺1人で大丈夫だ!!感謝するぜ!

夕方…

仗助

ここだよな…

女子達

ねぇねぇ、あの子可愛くない!?

女子達

どれどれ…ホントだ!!しかも超イケメンじゃん!!

女子達

ここら辺だとしたらぶどうヶ丘かな?

女子達

あたしらより1つ下っぽくない??

女子達

確かに…?

女子達

もしかしてこの学校に彼女いるとか!!?

女子達

声掛けてみよーよ!

女子達

おーい!!君ー!

仗助

は、はいッス!!

仗助

(す、すげぇ可愛いな…)

仗助

(いやいや、!何考えてんだ!!この仗助くんは純愛派だぞッ!!)

女子達

彼女待ち??

仗助

いや、そういう訳じゃあなくて…

仗助

この学校にえっとー…2年生の麻衣さんって…居たりします?

女子達

あー!麻衣?居るいる!え?!付き合ってんの!??

仗助

付き合ってないッスよ!!

女子達

キャハハ!!可愛い〜笑!

仗助

(ぶどうヶ丘高校の女子とは全然違うぜ…)

女子達

麻衣になんか用があるの?

仗助

はいッス、

女子達

もうそろ来るんじゃあなーい?

女子達

あ!来たよ!

女子達

麻衣ー!!

麻衣

んー?何ー?

女子達

この子あんたに用があるんだって。

麻衣

ついにあたしにもモテ期が来たか!?

麻衣

少年、遠慮せず告白していいんだぞ!!

仗助

違うッスよ、!!

仗助

あの、話したいことと言うか聞きたいことがあって…

仗助

近くの喫茶店に行きませんか?

仗助

代金は勿論払いますんで、

麻衣

…?別にあたしはいいけど…

麻衣

話したいことって?

仗助

ここではあれなんで…歩きながらでいいッスか?

麻衣

うーい

仗助

まず、俺「東方仗助」って言いま…

麻衣

君が仗助くんか!!

仗助

え、?俺の事知ってるんッスか?初対面…スよね?

麻衣

いや〜羽瑠と話してるとよく名前が出てきてね〜!!

麻衣

それでどうしたの?

仗助

実は…

仗助

ッ…

仗助

羽瑠と少しトラブルがあって…連絡してるんスけど既読がつかなくて…夜間授業も1週間休んでるって…

麻衣

ッ…羽瑠がか?

仗助

はい、それで最初、自分のクラスにいる羽瑠と仲良くしている人に「俺が連絡した」ってことを羽瑠にメールして欲しいって言おうと思ったんすけど…

仗助

もしかしたら…仲良くしてる人も羽瑠と連絡が取れなくなってしまうって思って…羽瑠と、学校が同じだった人に聴き込んだら麻衣さんとよく一緒にいるって聞いて、

仗助

麻衣さんなら何か知ってるかなって思って、

麻衣

そうだな…あたしも最近連絡はしてないけど…羽瑠の事なら…

麻衣

羽瑠はな…

ゴクンッ…

仗助

つまり、羽瑠は親に無理やり男の格好をさせられてるってことッスか…?

麻衣

そういうこと。

麻衣

羽瑠の両親は数年前に実の息子「海翔」を亡くしたんだ。

麻衣

それで…雰囲気が似てる羽瑠を養子として保護し亡くした息子「海翔」として扱うようになったんだ。

仗助

ッ…

麻衣

羽瑠はそんな事を友達に言えるわけがなかった。そんなことを言ったって信じて貰えないと思ったから。

麻衣

結局周りは理由も知らずただ「キモイ」と言うだけだった。

麻衣

実はあたしも養子でさ、まぁそこの共通点的な?で仲良くなったって言うか…

麻衣

それでトラブルって言うのは…?

仗助

俺…羽瑠が女だったってことを知らなくて、男より小柄だなとはずっと思ってたんスけど、

仗助

やっぱり…びっくりしたって言うか、本人はきっと俺が「気持ち悪い」って思ってるって言うか…口下手でごめんなさいっス…

麻衣

言いたいことはわかるよ。

仗助

あの時俺がはっきり意思を伝えられたらってずっと後悔してて…

仗助

「気持ち悪い」とか「嫌いになった」なんてこと思ってないんスよッ…泣!!

仗助

それに…馬鹿にしてたあいつらが許せなくて…あの時なんで言えなかったのか…ずっとずっと後悔してるっス…

麻衣

あたしが言っていいのか分からないけど…

麻衣

羽瑠は、仗助くんに女だって事をいつか伝えようとしてたんだ。いつかっていうのは…後夜祭でだ。

仗助

でも…後夜祭は参加出来ないって…

麻衣

メールで言われたんだろ?

仗助

はい、

麻衣

そうしたら仗助くんもたまたま参加できなくて一緒に帰ることになった。その時に言おうとしてたんだ。

麻衣

あたしにメールが来たんだよ。

麻衣

「今日の帰りに伝えてみる。もしかしたら今後仗助君とは話せなくなるかもしれないけど。怖いけど。」

麻衣

ってね。

仗助

…ッ

仗助

俺…もう一度羽瑠とあって話したいッス…。

仗助

どうしたら話せるッスかね…

麻衣

これ、羽瑠の家の住所。

小さなルーズリーフには 町名と数字が書かれていた。

仗助

ありがとうございます…!

麻衣

あんた代金は払うって言ってたけどさ、

麻衣

あたしが払うから、早く羽瑠の所に行ってきな。

仗助

でも…

麻衣

羽瑠が今危機的状況ってところなのは確か…少し触れただけで砕け散ってしまうように脆く弱々しい。

麻衣

でも…仗助くん。君ならあの子を救えるかもしれない。代金のお礼はあの子を救うってところね。

仗助

絶対に救ってみせます…。

仗助

このご恩は一生忘れません。

仗助

本当にありがとうございますッス。

仗助

それじゃあ失礼しますッス…。

席を立ちドアへ向かった時だった。

麻衣

仗助くーん!!

仗助

…ッ?

麻衣

羽瑠があんたのこと好きって言ってたよー!!

仗助

ッ…照

顔がじんわりと暖かくなるのを感じた。

仗助

ッ…

仗助

(早く…あいつにあって話がしたいッ!!)

仗助

(あいつの親を説得してッ…!)

仗助

はァッ…はァッ…

仗助

柳原…確か麻衣さんが言ってた…

麻衣

うん、羽瑠を引き取ったのは「柳原」って名前の人。

仗助

柳原…

インターホンのボタンを人差し指で強く押すと音が鳴った。

ガチャリ…

はい…?って…学生くん?

仗助

あ、あのッ! 羽瑠に合わせてくださいッ!話がしたいんですッ!

ごめんなさいね…海…は、羽瑠は今熱を出してて…

仗助

海翔って言おうとしたっすよね…今。

な、なんのことかしら?

あなたの名前を教えてちょうだい?要件があるなら伝えとくから、

仗助

名前は教えますよ。でも…帰らないっすよ。【東方仗助】ッス。

ッ!今すぐ帰ってちょうだい。あの子にとってあなたは迷惑なのよ…

仗助

本当は熱なんかじゃあない…俺が学校に行けない程最低なことをしたんすよ。

ッ…いじめをしたって事ねッ!!?なんて酷いこと…

仗助

てめぇが今羽瑠にしてるように。

ッ、!?

仗助

あいつは男の格好なんかしたくないのに親のクソみたいな都合でさせられて、みんなと普通に過ごしたいのに勝手に定時制の夜間授業に行かされて。

仗助

そのおかげで周りからいじめられて。

仗助

あいつがどんだけ辛い思いをしてるか分かってんのかッ!?

仗助

高校からなんかじゃあないッ!!小学生の頃からッ!

仗助

俺は知らなかった…女だって、虐められてるって…知った時、驚いた…びっくりしたあまり何を言えばいいか分からなかった…

仗助

その時俺が咄嗟に判断して行動に移せていればッ!!羽瑠はこんなんにはならなかったッ!!

うるさいわね…勝手に他人の家族に口を出すんじゃあないッ!!

仗助

他人の家族?自分の養子娘を拘束して、偽らせて家族って言えんのか!!?羽瑠はお前のこと母親なんて思ってねぇと思うけどなッ!!

母さ…

仗助

ッ!!

羽瑠

ッ!!

仗助

羽瑠ッ!!お願いだ話をッ…

海翔ッ!!あなたは私のこと親だと思ってるわよねッ!!??

羽瑠

ッあ…嗚呼ッ…

羽瑠

ッ……あぁ…(震)

羽瑠

ッ…!!

きゃあッ!!?

タッタッタッ…!!

仗助

待てッ!!羽瑠ッ!!

本当の私って…?

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚