テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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ただのモブ、魔法も使えないけど生きてます

第19話 - 暖かい。

2025年01月12日

#初心者

#ファンタジー

#オリキャラ

(●´∀｀●)なー

私は、家のことを蓮に話した。

蓮は、途中で私が醜く泣いて上手く喋れなくなっても、背中をさすってくれて、黙って話を聞いてくれた。

如月鈴

うぅ、ﾋｸﾞｯ…ｸﾞｽﾞｯ…

月野瀬蓮

そっか、そんなことが…。

如月鈴

ｸﾞｽﾞｯ…ありがとう、話聞いてくれて。

如月鈴

もう帰るよ、ちょっと落ち着いたし、迷惑だし。

月野瀬蓮

え、まだダメだよ？

如月鈴

は?

月野瀬蓮

だって鈴、まだ熱下がってないし、外真っ暗だし、
歩かせれるわけないじゃん。

如月鈴

え、でも…。

如月鈴

(でも、そう思えばまだ熱っぽいし、頭もちょっと痛い。)

月野瀬蓮

いいから、とりあえず今日は泊まっていってよ、それに…。

月野瀬蓮

気持ちの整理は、まだついてないんでしょ？

如月鈴

…うん、ありがとう。じゃあお言葉に甘えて…。

再びベッドに横になった私は、そのままスっと意識を手放した。

月野瀬蓮

…寝たかな。

鈴が静かに寝息をたて始めたのを見て、そっと彼女の額に手を添える。

月野瀬蓮

まだ熱あるなぁ…。

月野瀬蓮

…。

昔は何度も見ていた、鈴…ぃや、鈴華の寝顔。

月野瀬蓮

(久しぶりに見たけど…何も変わってないや。)

そっと、頬に手を伸ばしかけて…止まる。

月野瀬蓮

…言えるわけないよなぁ。

月野瀬蓮

俺ら25人の子供の正体なんて。

そのとき、扉がガチャリと開く。

ギルティス

蓮、

月野瀬蓮

お父さん、どうしたの?

ギルティス

いや…鈴華は、寝ているのか?

月野瀬蓮

うん。

規則正しい速さで胸元を上下させる彼女を眺めて、お父さんの方に向き直る。

月野瀬蓮

…あの、お父さん。

ギルティス

なんだ?

月野瀬蓮

僕に…もう少し、時間をくれませんか。

顔の見えないお父さんの、本来人間の目がついてある場所を見つめる。多分、あの人も僕を見つめてる。

ギルティス

…いいだろう、魔力を与える。だが…分かっているな?

一段と低い声で尋ねてくるお父さん。この方の力は測り知れない…怖い、正直。

月野瀬蓮

はい、分かっています。失敗はしません。

ギルティス

…その言葉、覚えておけ。

お父さんの手が、僕の手に触れた。暖かい魔力が、体の中を流れていく感覚。

ギルティス

2ヶ月分だ。

月野瀬蓮

ありがとうございます。

月野瀬蓮

(僕に残された時間は、あと半年と2ヶ月。)

月野瀬蓮

(絶対に…その間、僕は鈴華を守る。守りきる。)

如月鈴

ん…。

眩しい。日光が、窓からそっとこちらを照らしている。

如月鈴

(なんか、左手があったか…い…。)

左手を見ると、誰かの手が私の手を握っていた。

如月鈴

…きゃあ！？

ゴツンッ

如月鈴

っ〜！

慌てて離れようとしたら、後頭部をおもいっきり壁にぶつけた。

如月鈴

(いっだぁああ…!朝から散々だ…。)

月野瀬蓮

もー、何?騒がしいなぁ。

如月鈴

ぇあ…。

先程まで私の手を握っていた誰かの手、どうやら、主は蓮だったらしい。

月野瀬蓮

すごい音したけど、鈴大丈夫?

如月鈴

う、うん…大丈夫。

如月鈴

(大丈夫じゃないよ？めっちゃ痛いよ。)

如月鈴

えっ、

月野瀬蓮

ねぇ鈴、ちょっと来てほしいところがあるんだけど。

月野瀬蓮

まぁいいや、熱も下がったっぽいね。

如月鈴

え、ぁうん…。(スルーですかそうですか…。)

如月鈴

最後まで見てくださりありがとうございました！
眠くて、半分寝ながら書いたのは内緒。

如月鈴

では、次回もお楽しみに。

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