莉亜
……何故……
夕凪
その様子だと、貴方達の仕業では無いみたいだね
莉亜
嗚呼…俺達はこんな事していない
夕凪
とにかく…早く行かないと…
莉零
待て学園長
莉零
そんな状態で、あの中に入るのは自殺行為だ
夕凪
でも……
ナオ
救急車や、消防車はもう呼んでいます。なので、学園長はゆっくり休んで__
玲依
タッタッタッ
愁那
れ、玲依ちゃん!?
琴愛
玲依待てや!あんな所に行くつもりで_
玲依
そうですよ
海羽
君が無理する必要は無いよ!
玲依
…確かに、そうかもしれませんね
玲依
僕が無理する必要は無いかもしれない…
玲依
でも__
玲依
今の僕達の使命は「学校を守る事」なので…その使命を果たすだけです
琴愛
……………………
夕凪
玲依……
玲依
夕凪さんは休んでて下さい
玲依
僕が行ってきます
魔夢
おい
玲依
!
魔夢
何1人で行くつもりなんだよ
玲依
えっ…?
魔夢
俺らも行くよな?愛花
愛花
勿論。僕達3人で1つ!そうでしょ?
玲依
魔夢…愛花…
優音
ま、魔夢…
魔夢
優音は此処に居てくれ
優音
で、でも_
魔夢
大丈夫だ
魔夢
絶対戻ってくるからな
魔夢
約束だ
優音
…!
優音
…分かった
優音
でも、気を付けてね
魔夢
嗚呼
愛花
よし、それじゃ行こうか
玲依
うん
3人は学校の中へと走って行った
玲依
うわっ!
玲依
火がもう此処まで…!
魔夢
火がこんな早くに来る訳ねぇだろ
魔夢
一部からの爆発なら、こんなに早く火が来るのはおかしい…つまり_
愛花
学校全体が爆発した…と言う事?
魔夢
そういう事だ
玲依
ど、どうしよう!?
魔夢
焦るな。落ち着け
愛花
焦ったら余計怪我するよ
玲依
あ…た、確かに
魔夢
ともかく、火を消すぞ
玲依
えっと消火器は…あれ?
愛花
どうしたの?
玲依
消火器って…この辺に無かったっけ?
魔夢
いや、あったはずだぞ
玲依
だよね…?
愛花
え、もしかして…
玲依
無い…消火器が…
魔夢
はっ!?
愛花
なんで…?あったはずなのに…!
玲依
ど、どうしよう…!あ、そうだ!玲真と冬華を呼べば_
魔夢
アイツらの能力は雪と氷だ。こんな炎の中じゃ、一瞬で溶ける
玲依
た、確かに…
愛花
仕方ない。消火器を探そう
魔夢
手分けして探すか?
玲依
それも良いと思うけど、皆で探した方が良い気がする
玲依
こんな炎の中で1人で行動するのは、不安が残る
魔夢
確かにな
愛花
よし、それじゃ皆で探そうか!
魔夢
嗚呼
玲依
うん
3人は火の中、消火器を探した
あれから数十分は経った
なのに、消火器は見つからない
玲依
おかしい…絶対に1個は消火器あったのに、何処にも無い…
魔夢
嗚呼…これはまさか_
愛花
誰かが…盗んだ?
魔夢
恐らくそうだろうな。そして、消火器を盗んだ奴は学校を爆発した奴と同じだろうな
玲依
ど、どうしよう…火がさっきよりも激しく燃えてて…このままじゃ……
魔夢
…………………………
愛花
外から水を持って来るにしても、人が多くて水を取りに行くのが大変だし…
魔夢
…打つ手無し、か
玲依
…………………………
玲依
(どうしよう…どうすれば良い…どうすれば__)
「おい」
玲依
!!
魔夢
!!
愛花
!!
莉亜
水、持って来たぞ
玲依
り、莉亜!?
魔夢
お前…何故……
莉亜
俺だけでは無い
愛花
えっ…?
優
葉零さん!そっちの火は消せましたか?
葉零
嗚呼。なんとかね
羅隠
はぁ…面倒くさいな。まぁ、校長の指示なら仕方ないけどな
澪安
入口付近の火ならもう消せました。消防士も来ているので、大丈夫ですよ
美怜
ふふん!感謝してね!
蓮架
…私達しか、万全の状態で動ける人が居なかったから
優夏
他の人達は怪我とか、治療してたりとか大忙しだったので…
玲依
皆さん…
魔夢
まさか、さっきまでの敵に助けて貰う事になるとはな…
愛花
まぁでも、これで良かったね
莉亜
安心するのは、まだ早いぞ
莉亜
お前達も手伝え。水は持って来ている
玲依
勿論。手伝う気満々だよ
魔夢
嗚呼。俺らの使命は学校を守る事だからな
愛花
そうだね。莉亜、ありがとう
莉亜
…俺こそ、ありがとな
玲依
?
莉亜
おかげで、やっと光の道に進めそうだ
玲依
それは夕凪さんに言ってよ
玲依
貴方を救ったのは、夕凪さんだから
莉亜
…嗚呼。そうだな
魔夢
愛花。そっち頼んだぞ
愛花
ラジャー!
玲依
よし、それじゃ消すか!
そこから、玲依達は火を消していった
莉亜達と協力しながら
玲依
ふぅ…なんとか、消せたみたいだね
魔夢
嗚呼。まぁ少し焼けている所はあるがな
愛花
まあまあ、これでも頑張ったんだからさ!
莉亜
よし、お前らこれで大丈夫だ
莉亜
また、無理させて悪かったな
優
何言ってるんですか?
優
僕達から頼んだじゃないですか
玲依
えっ?
愛花
それって、どういう_
葉零
じゃあ、まず経緯から話すと_
〜数十分前〜
莉亜
(アイツら3人…既に行ったか)
莉亜
(あの3人だけでは、人手不足か)
莉亜
俺も行くか…
優
校長
莉亜
なんだ?
優
僕達も、行かせてください
莉亜
…はっ?
葉零
お願いします。校長
莉亜
お前ら…何を言っている。あの中は火の海だ。それはお前らも分かってるはず
莉亜
ここは俺だけで充分だ。お前達は怪我人の治療を_
優
お願いします。校長
蓮架
私達、この学校を救いたい
蓮架
それは…貴方も同じなはず
莉亜
……………………………
蓮架
お願いします
優夏
校長、お願いします
羅隠
……校長、頼む
澪安
お願いします校長
美怜
校長、お願いします!
莉亜
お前ら……
莉亜
……分かった。水を取りに行くぞ
一同
はい!
葉零
_と言う感じだよ
玲依
そうだったんだ…
玲依
ありがとう。皆
魔夢
お前ら、ありがとな
愛花
皆ありがとう!
優
いや、お礼を言いたいのは僕達の方です
優
僕達の学校を、光の方へと導かせてくれて…ありがとうございます
葉零
本当にありがとう
羅隠
まぁ……感謝する
澪安
本当にありがとうございます
美怜
ありがとね〜!
蓮架
ありがとう
優夏
ありがとうございます
玲依
……ふふっ
玲依
なんか、嬉しいなぁ
魔夢
さっきまでの敵に感謝されるって言うのは、なんか変な感じがするな
愛花
まぁでも、頑張って良かったね!
玲依
うん!
魔夢
嗚呼
???
夢空学園爆破は失敗か…
???
消火器も全部盗んだのに…
???
…やっぱ、"アイツ"は生かしたらダメか
???
まぁでも、もう時期"あの人"を奪えるし…別にいっか
優音
……あ!帰って来た!!
玲依
皆〜!学校は救えたよ〜!
「「「「わ〜〜〜!!!」」」」
場に居た全員が声を上げて喜んだ
愁那
良かった!皆も無事そうだし!
海羽
本当に良かった!学校は救われたんだね!
琴愛
せやな!アイツらを行かせて良かったな!
ナオ
中々出てこなかったから、心配したけど…でも、皆無事みたいで良かった!
莉零
嗚呼。あの学校の奴らにも助けられたしな
優陽
やったよ!夕凪!学校を守りきった!
夕凪
うん…うん…!本当に良かった…!
夕凪
本当に…よか…た…バタン
優陽
ちょ、夕凪!?
琴愛
安心したみたいやな
莉零
そりゃそうか。必死に守ったもんな
ナオ
ボロボロになってまで、学校を守りきったんだもん。そりゃ安心するよ
海羽
そうだね…寝かせとこうか
愁那
うん。凄く頑張ったんだもんね
優陽
…よく頑張ったよ、夕凪
莉亜
おい
優陽
ゲッ……
莉亜
「ゲッ」とはなんだ
莉亜
それより、月夜の体調はどうだ?
琴愛
今安心しきって、寝た所やで!
莉亜
そうか
優陽
夕凪に何をしに来たんだ!ガルルルル
莉零
(犬…?あ、犬か)
莉亜
特に用は無い。少し様子を見に来ただけだ
優陽
ふんっ!どうだか
莉亜
何故そんなに怒っている?
ナオ
え、そりゃあ…ね?
海羽
うん…そりゃあね…
愁那
当たり前だよね〜
莉亜
?
莉零
無自覚って、こえーな
優音
魔夢ーー!!
魔夢
優音!
優音
良かった!本当に良かった!
魔夢
約束しただろ?「必ず戻ってくる」って
優音
ふふっ、そうだね!
愛花
相変わらず仲良しだね〜…あの2人
緋弥
付き合ってるしな
愛花
君も付き合ってるでしょ?
緋弥
そう言うお前もだろ
愛花
ww
玲真
本当に無事で良かったね
冬華
うん。玲真、身体は大丈夫?
玲真
大丈夫だよ。そんなに心配しなくても
冬華
そっか
玲依
…………………………
玲依
(皆、笑顔…本当に、頑張って良かったな!)
優
お疲れ様です。玲依さん
玲依
あ、お疲れ様!本当にさっきはありがとう!
優
いえいえそんな…あの時、僕を信じてくれてありがとうございました
玲依
あの時…?
優
ほら、葉零さんと対峙した時…
玲依
あー!あの時か!
優
そして、蓮架ちゃんを呼んでくれて…ありがとうございました
玲依
いや、あれはあの子が自主的に行ったんだよ
玲依
君を守る為にね
優
え、蓮架ちゃんが…?
玲依
うん!
優
そうですか…ふふっ、後でお礼を言わなくちゃ…
玲依
あ、そういえばさっき「僕を信じてくれて」って言ったけど、あれは信じるよ
優
えっ?
玲依
だってあの時の君、凄く真っ直ぐな目だったからさ
玲依
本当に覚悟を決めた人にしか出来ない顔だよ
玲依
だから、「この人なら大丈夫」っていう確信を持てたんだ
優
そうだったんですね…それはきっと、貴方も同じですよ
玲依
えっ?
優
貴方も、とても真っ直ぐな目をしていたので
玲依
…!
玲依
そっか
葉零
おーい!優くーん!
優
あ、僕呼ばれたのでこれで!
玲依
うん!またね!
優
はい!タッタッタッ
玲依
本当に良い子だな〜…
玲依
(((ズキッ
玲依
いっ…
玲依
…?
玲依
(なんだろう…急に頭が痛くなったけど……)
玲依
(疲れてるのかな…僕)
魔夢
玲依ーー!
玲依
あ、何〜?タッタッタッ
~完~