暮古月 莠
暮古月 莠
暮古月 莠
暮古月 莠
暮古月 莠
暮古月 莠
暮古月 莠
燃え盛る炎。
雪彦
雪彦
通常の火事とは比べ物にならないほどの激しい炎は、 消える気配がない。
雪彦
目を震わせながら見ていた青年は、軽く舌打ちし、炎とは反対方向に走り出した。
京子
周りからの声が五月蝿い。 しかし青年は気にも留めずに走っていた。
燃える建物の中の人はまだ生きているというのに。
雪彦
雪彦
額に手を当て、俯きながら呟いた。
雪彦
布団から抜け出し、立ち上がる。
今日も小鳥のさえずりが聞こえた。
フーカ
双子の妹、フーカは幾度となく森へ入る許可を求めていた。
フーマ
フーマ
フーカ
フーカ
フーカ
フーマ
フーマ
父親
その言葉に、フーカは飛びついた。
フーカ
フーマ
フーマ
フーカ
フーカ
父親
僕はため息をつく。
フーマ
フーカ
妹はピョンピョンと跳ねている。
まだ僕らは幼い。なのに父さんがこのことを了承したのは、見放されているからだろうか。
フーマ
父親
父親
フーマ
父さんは嬉しがる妹の頭を撫で、家を出た。
フーカ
父さんを見送った妹は、変なことを叫んで自分の部屋に走って行った。
フーマ
また僕はため息をつく。
森と住宅街の境目 僕らは立ち止まっていた。正確には、僕だけが立ち止まり妹が僕を力尽くで連れて行こうと必死にもがいている。
目の前の、あまりにも不気味な雰囲気を漂わせている木々の中へ行こうとは全く思えなかった。
フーカ
フーマ
フーマ
フーカ
フーマ
フーカ
フーマ
フーマ
フーマ
フーカ
フーカ
フーマ
フーカ
フーカ
フーマ
フーカ
フーマ
フーカは一人、薄暗い森の中へ走って行ってしまった。
フーマ
雪彦
俺は林道で立ち止まる。
山の管理のため、毎日俺はここを歩いていた。普段なら静かなこの道で子供の声が聞こえた気がしたのは、きっと誰かが迷い込んだのだろう。
フーカ
遠く離れたところからやはり聞こえた子供の声は、女の子の声だった。
女の子がいると思われる方角には、毒花の群生地帯がある。
雪彦
急いでその場所へ行くと、小さな女の子が横たわっていた。
雪彦
フーカ
駆け寄って様子を見ると、少女の顔は青白く、苦しそうだった。
その手元には摘まれた毒花が見える。
雪彦
口を腕で覆い、なるべく周りの空気を吸わぬようにした。
息を止め、少女の体を抱きかかえる。 とりあえず子供の治療をしなくてはならないし、この場から立ち去る必要がある。
走って林道を駆け上がっていると、また子供の声が聞こえた。
フーマ
今度は男の子。彼の声はとても震えていて、焦っているのがよくわかった。
子供はこちらに気づいていない。
雪彦
雪彦
フーマ
フーマ
立ち止まり、子供に声をかける。 子供は気づき、目を見開く。
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
思わず素っ頓狂な声を上げる。
雪彦
雪彦
聞いたことある台詞だ、と自分で思った。
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
俺はまた走り出した。それに続いて餓鬼も足を動かす。
腕の中の少女のために。
俺は家に着くとソファに少女を寝かせ、俺を睨みつける子供に問う。
雪彦
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
俺は頷く。 薬の詰まった箱を取り出し、机の上に置いた。フーマと名乗った子供は、そばでその箱を見つめていた。
フーマ
雪彦
雪彦
雪彦
詰め込まれた瓶の中から一本だけを取り出す。
雪彦
フーマ
フーマ
雪彦
フーマ
雪彦
台所から、水を入れたコップを取ってきて薬と一緒にフーマに渡す。
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
言われた通りにフーマは少女に薬を飲ませる。
すると苦しそうに寝ていた少女は、穏やかな表情になった。
雪彦
フーマ
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
雪彦
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
雪彦
雪彦
フーマ
フーマ
フーマ
フーマ
雪彦
雪彦
急に頭を下げた少年を見て、驚きを隠せない。
フーマ
フーマ
フーマ
フーマ
コメント
2件
続きめっちゃ気になります!!もし書く予定がありましたら見たいです!!