テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
疑念は、確信よりも厄介だ
はっきりと形を持たないぶん、頭の中に居座り続ける
私は昼間の街を歩いていた夜とは違い、人の多い通り。
だが視線は自然と、背後やガラスの反射に向いてしまう。
ついてきてはいない
それでも落ち着かない
端末が震えた
ur
urからだ
et
ur
その問いに私の足が思わず止まる
et
ur
et
通信の向こうで短い沈黙
ur
私は即座に首を振った
彼に見られたくない場所が今の自分には多すぎる
et
ur
声は穏やか
だがどこか引っかかる
urは"引き下がり方”を知っている。
踏み込む時と引く時を間違えないそれが、彼の危険なところだ。
資料室は、古いビルの地下にあった。
過去の取引記録、消されたはずの帳簿。
私は黙々と端末にデータを移していく。
その中に奇妙な履歴があった
et
アクセス制限
この資料に触れるのは3人だけ
私
組織のボス
そしてur
日時は、第三埠頭の情報を流した直後。
私は指を止めた
偶然か
それとも意図的か
urに聞けば答えは返ってくるだろう理由ももっともらしい言葉も
だがそれは
真実とは限らない
聞いてしまえば疑えなくなる
私はデータを保存し、何事もなかったように資料室を出た。
夜
事務所に行くと先にurがいた
ソファに腰を掛け、銃の整備をしている
ur
et
そのやりとりが胸に刺さる
ur
et
鞄を置き彼の隣には座らないそれだけで、距離が生まれる。
urは気づいたのかちらりと私を見る
ur
et
嘘
urはそれ以上踏み込まなかった代わりに、話題を変える。
ur
et
私は壁にもたれ腕を組む
et
et
et
ur
et
彼は小さく笑った
ur
その笑顔が本物かどうか
私にはわからない
et
ur
et
言葉が喉で詰まる
もし、あなたが裏切っていたら。
もし、あなたが私を利用していたら。
それを聞いて何になる?
ur
et
urは少しだけ困ったように笑う
ur
その呼び方
昔から変わらない
私は思う
自分はいつからこの男を“安全装置”にしてしまったのだろう
彼がいれば大丈夫彼が隣にいれば判断を間違えない
そんな錯覚が、いつの間にか根を張っている。
ur
彼は低い声で言う
ur
空気が凍る
私はゆっくりと彼を見る
et
ur
et
間
urは少しだけ安心したように息を吐いた
ur
et
ur
その言葉が胸を締め付ける
特別
なりたくないのにもうなっている
urは立ち上がり私の前に立つ
ur
ur
近い
視線が逸らせない
ur
私は何もいえなかった
答えを出せば何かが壊れる
出さなくても壊れる
夜は静かに更けていく
嘘と愛の境界線を曖昧にしながら、
NEXT▶︎1000
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!