それは昨夜のことだった。
叔父
そういえば君達は
この村で有名な伝説を
知ってるかい?
この村で有名な伝説を
知ってるかい?
潟 藍猫
もちろんです!
黒山 亜随
社会の授業に
出てきたもんね
出てきたもんね
多瑠斗 苺子
天人様が出てくる
やつだっけ?
やつだっけ?
伊縫 宇美
それで合ってるわよ
時は平戸。
とある町では 世に蔓延る巨大な悪の力を 浄化すべく必死の思いで 祈りを捧げる 一人の巫女がおりました。
巫女
どなたでも構いません
巫女
どうかこの国を
お救いください
お救いください
すると、なんということでしょう。 空から数名の天人が 舞い降りて来たではありませんか。
巫女は必死で頼みます。
巫女
天人様、
どうかこの国を救っては
いただけませんか?
どうかこの国を救っては
いただけませんか?
巫女から話を聞いた 八人の天人は、 その頼みを引き受けて くださいました。
彼等は特殊な術を用いて 悪の力に立ち向かいます。 そしてその旅には 巫女も同行し、必死の思いで 天人達を援助しました。
そしてとうとう悪の力を倒し、 国に平穏がもたらされた ということです。
二神 翠華
なんか信じがたい
話だけど
話だけど
世冴 遥
宇美さん達から
聞いた時は驚きましたわ
聞いた時は驚きましたわ
黑裂 槐
その舞台が
この村なんだよな
この村なんだよな
叔父
当時は今より
もう少し栄えた町、
だったんだけどね
もう少し栄えた町、
だったんだけどね
伊縫 理久
確かみんな
都会へ行っちゃった
んだっけ……
都会へ行っちゃった
んだっけ……
六人
えぇぇぇぇぇぇ!?
伊縫 宇美
ちょっと声大きいって
伊縫 理久
『驚くな』って
言っただろ
言っただろ
黑裂 槐
そりゃあ驚くだろ!
二神 翠華
私等タイムスリップ
してるんだよ?
してるんだよ?
潟 藍猫
驚くに決まってる
じゃないですか!
じゃないですか!
多瑠斗 苺子
えーっと……
つまりどゆこと?
つまりどゆこと?
世冴 遥
どうして理解できて
ないんですの!?
ないんですの!?
黒山 亜随
まぁみんな落ち着こうよ
後城 徳葉
あの、皆様?
後城 徳葉
どうなさいました?
伊縫 宇美
なっ、
なんでもないわよー
なんでもないわよー
伊縫 理久
徳葉さんは
気にしないでくれ
気にしないでくれ
後城 徳葉
そ、そうですか……






