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LINE1345

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LINE1345

1 - あ

♥

4

2023年11月21日

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ナツ

悪いんだけどちょっと金貸してくんね?

アキ

数年ぶりのラインがこれかよ。いくら?

ナツ

3000万ぐらい

アキ

目ん玉飛び出るまで蹴り飛ばしてやろうか

ナツ

こええよ!

ナツ

なんだよそれ!バカか!

アキ

バカはお前だろ、なんだその口から出まかせみたいな金額

ナツ

いやマジで困ってんだよ

ナツ

借金に追われて今色んな友達の家を転々としてんだよ

アキ

そりゃ自業自得だろうが

アキ

てか何、久々に連絡きたと思ったらお前借金3000万もあんの?

ナツ

来月にはプラス400万だ

アキ

どれだけ高利で借りてんだよ

アキ

まさかやばいとこからも借りてんじゃねーだろうな

ナツ

おいおい流石にバカにしないでくれよ

ナツ

俺無職の34歳だぜ?

ナツ

あぶねえとこ以外かしてくれるわけないだろうが

アキ

大馬鹿野郎じゃねえか

アキ

なんでそんなあぶねーとこから金借りてんだよ

ナツ

もう消費者金融からは満額借りてっからだよ!もうどこも貸してくれねーよ!

アキ

結局役満じゃねーか、どうすんだよ

アキ

俺ただのそこらへんのサラリーマンだからそんな金額ポンって出せねーよ

ナツ

だから頼む!

ナツ

金を貸してくれ!

アキ

いくら?

ナツ

3000万ぐらい!

アキ

これエンドレスエイト?

アキ

何回やんだよこのやりとり

アキ

お前全然話聞いてないな

ナツ

本当余裕ないんだよ!

アキ

だいたいなんでこんな借金あんだよ

アキ

俺が知らない間に事業でもして大失敗でもしたか

ナツ

ああ、あれは5000万のかかった大きな賭けだったんだけどよ

ナツ

運悪く転んじまって、一気にパアよ

アキ

そんなリスクモリモリな取引なんかすんなよな

アキ

いいか、事業っていうのはいかに安定して勝ち続けられるかなんだよ結局

アキ

あんまり慣れないことしようとすると、イカロス・ハイ

アキ

太陽に近づきすぎたイカロスの如く、地面まで真っ逆さまだ

ナツ

くそ、あの時の俺を恨むぜ本当

ナツ

勝つ算段は十分にあったんだがな

ナツ

ほぼ勝ち確だったんだぜ

アキ

いかに100パーセントの勝負しかしないかが大切だってことだな

アキ

全部ビジネス本の引用だけどな

アキ

それでなんの商談でミスったんだよ

ナツ

競馬だよ、三連単

アキ

ドチャクソじゃねーか

ナツ

どちゃくそ?

アキ

お前ギャンブルで金全部溶かしたわけ?

アキ

お前マジで俺たちに連絡してない間に何してたんだよ

アキ

俺もハルもお前のことマジで心配してたんだぜ

ナツ

きっかけは派遣のバイト先の先輩に競馬に連れて行ってもらったことが原因だったんだよ

ナツ

そこではじめて金をかけて増えるか負けるかのあの瀬戸際を体験したんだ

ナツ

俺は完全にその悪魔の冷気に肝冷やされちまってさ

ナツ

あの感覚が忘れられなくなっちまったんだよ

アキ

おいおい典型的なやつじゃねーかよ

ナツ

それでその時によ

ナツ

俺15万買っちまったんだよ

ナツ

たったの三千円が15万だぜ?

ナツ

ビギナーズラックっていうのに当たっちまったのが悪かったんだろうな

ナツ

一瞬であの大金を稼いだ感覚っていうのはそう簡単に忘れられるもんじゃなくてよ

ナツ

その日からもうおれは競馬のことしか考えられなくなったんだ

ナツ

それからどんどんスロット、パチンコ、オンラインカジノ

ナツ

ありとあらゆるものに手を出し始めてよ、

ナツ

気がついたら3000万の借金が残ってた

アキ

ギャンブル依存症じゃねーかおまえ

アキ

ハルはこのこと知ってんのかよ

ナツ

ああ、ついさっき連絡した

ナツ

金貸してくれって

アキ

お前さ、ただでさえ友達少ないだろ

アキ

高校からの友達の俺ら二人だけはもっと早く相談してほしかったよ

アキ

こうなる前にさ

ナツ

そうだよな

ナツ

ありがとう

アキ

お前のこと、俺たち心配してたんだからさ

ナツ

そうだよな、やっぱ助けてくれるのは結局いつもお前らだった

アキ

ん?

ナツ

とりあえず口座送ればいいか?

アキ

いや流石に3000万は無理よ?

ナツ

へ?

アキ

いや無理でしょ普通に

アキ

なんかまるで俺が助けてあげるって言ったみたいな雰囲気でてたけどさ

ナツ

え?ちがうの?

ナツ

今俺たちを頼れって

アキ

こうなる前にもっと早く話せって言ったんだよ!

ナツ

なんだよクソが

アキ

はいもう絶対助ける気無くなったわ今ので

アキ

ちょっとは俺も知恵出そうかなと思ったけど、完全に今ので助ける気無くなりましたー

ナツ

うそうそだって!

ナツ

ちょっとした友達同士の戯れじゃん

アキ

おまえ3000万借金あってよく戯れる余裕あるな

ナツ

とりあえず俺たち久しぶりに会わないか?

アキ

まあそれはそうだな

アキ

とりあえず色々聞かせろ

ナツ

とにかく急ぎで会いたいんだが

アキ

今日の夜とかならうち来てもいいぞ

アキ

彼女来ないし

ナツ

彼女いんのかよお前うざ

アキ

まあな、34歳なんていい歳だしそろそろ結婚も考えてるぜ

ナツ

俺がこんな辛い目に遭ってる間にのほのほとしやがって

アキ

自業自得だろ

アキ

ハルなんて結婚してるぜ

ナツ

マジかよ

ナツ

おいおい俺の初恋だったのに

アキ

やっぱそうだよな、お前絶対高校の頃から好きだったよ

ナツ

今じゃ人妻か……やりてえな

アキ

まじでドブクズなんだなお前って

〜ハルとのチャットルーム〜

アキ

ハルのとこにもナツから連絡きたって?

ハル

うんついさっききたよ

ハル

お金貸してくれって

ハル

アキのところにも?

アキ

ああ、どうする今日俺たち夜に家で集合するんだけどハルもこれるか?

アキ

サエキさんも一緒に来ても大丈夫だぞ

ハル

休日にまで会社の上司と顔も合わせたくないでしょ

アキ

まさかハルの結婚相手が俺の会社の上司だったとは本当に驚いたな

アキ

うまくいってんのか

ハル

おかげさまでなんとかね

アキ

それならよかった

アキ

それで、どうだ?これそう?

ハル

ごめんね、私今日一日お母さんの家にいてお世話しないといけないからいけないの

ハル

久々に会いたいけど

アキ

そうか、まあいまのナツは何するかわからんからその方がいいかもしれないな

ハル

なにかあったら連絡してね

ハル

通話ぐらいならできると思うから

アキ

わかった、ナツにも伝えておくよ

ハル

それにしても3000万円の借金なんてどうするつもりよ

アキ

闇金からのお金はもう踏み倒すしかないだろうな

アキ

あとは自己破産するしか

ハル

ギャンブルでの借金て自己破産できるの?

アキ

いいや基本的には無理らしい

アキ

許可は降りない

ハル

それじゃあどうすれば

アキ

ただ本人の反省の意を真摯に表明して、

アキ

もうギャンブルなんて絶対に手をつけないっていう強い意志を見せれば可能性はあるらしい

ハル

そうなの

ハル

それならまだ可能性はあるのね

アキ

ああ、ただ書類作成の時も絶対に嘘はついてはいけないし、

アキ

本当に心を入れ替える必要がある

アキ

それがあいつに果たしてできるかどうか

ハル

だいじょうぶでしょ

ハル

高校の頃のあいつはバカなところとか本当に空気が読めない部分はあったけど

ハル

根は真面目ですごく優しい子だったじゃん

アキ

そうだよな

アキ

あの頃のあいつがもういなくなってしまったってのは考えたくないな

ハル

闇金から借りたお金はどうするの?

ハル

闇金のお金を踏み倒すってそんな簡単にできないでしょ

アキ

ああ

アキ

自己破産はあくまで公的な借金をフラットにする方法

アキ

闇金は法律上禁止されているから自己破産を意したからって闇金の取り立てが止むわけじゃない

アキ

他の方法で解決しないとな

ハル

弁護士を雇うのはどう?

ハル

もし本当にナツが更生する意志があるなら私たちで弁護士費用をだしてあげようよ

アキ

そうだな

アキ

それでまた昔みたいに三人で笑い合える時が来ればいいな

ハル

もし話がまとまったら連絡して

ハル

私は全然お金出せるから

アキ

さすがフリーランサー様

〜数時間後〜

ナツ

そろそろお前んちつくぞ

アキ

おう、ちゃんと満喫でシャワー浴びてきたか?

ナツ

あたりまえじゃないですか人様の家に上がらさせていただくんですから

アキ

そんな低姿勢できたってお前の3000万出してやれるわけじゃないからな

ナツ

なんだよ敬語損じゃねーか

アキ

なんだよ敬語損て

アキ

話聞いてやるだけでも感謝しやがれ

アキ

匍匐前進ぐらいの低姿勢でちょうど今の俺たちは釣り合うんだから

ナツ

おいおい俺は虫ケラか?

アキ

虫ケラ以下だ

ナツ

ひいん

〜1時間後〜

アキ

おい、いいから戻ってこい

アキ

ばれたもんはしょうがないだろ

アキ

もう怒ってないから家帰ってこいよ

ナツ

いやほんとすまんほんと出来心だったんだって

アキ

出来心で友達の家の箪笥から通帳と印鑑引っ張り出すのかよ

アキ

俺が腹下してる間に家の中漁りやがって

アキ

お前、俺のコーヒーになんか入れやがったな

アキ

クソ腹痛え

ナツ

まじでごめんな

ナツ

ほんと今既に後悔してるんだよ

アキ

後悔してんならさっさと印鑑と通帳もって帰ってこいや

アキ

直接謝れこのやろう

アキ

トイレから出られねえ状況だぜ

ナツ

どうせお前警察に通報とかするつもりだろ!

アキ

しねーよそんなこと

アキ

めんどくセーだろ手続きとかよ

アキ

もう怒ってないから早く帰ってこいって

アキ

お前のために俺とハルが色々用意してやるって言ってんだよ

ナツ

そんな話信じるか!

ナツ

お前ら、そんな俺のためにそんな

ナツ

いろんなことをしてくれる奴が俺の周りにいるわけないだろ!

ナツ

騙すつもりだろお前!

アキ

人に頼っといてなんだよその疑心暗鬼は

アキ

高校からの友達だから助けてやりたいって思うのは普通だろ

アキ

こんな裏切りのされ方されたらおれ悲しいって

アキ

頼む、最後のチャンスだ

アキ

今すぐ帰ってこい

ナツ

嫌だ!悪いけど俺は絶対に捕まりたくない!

アキ

クソが

アキ

もうダメダメだなお前は

アキ

本当に最後のチャンスだったのに

アキ

お前盗んだ通帳の中身ちゃんと確認しろよ

ナツ

は?

ナツ

おいなんだよこれ

ナツ

ひまわり子供銀行ってなんだよこれ!

アキ

それ、こどものおもちゃだぞ

アキ

印鑑も

ナツ

これ、よく見たらライオンのスタンプじゃねーか!

ナツ

なんだよこれ!

アキ

それ、ハルの息子が俺んちに置いて行ったおもちゃ

アキ

森のどうぶつさんシリーズ あおぞらまちのひまわりぎんこうセットの小道具だよ

ナツ

へ?

アキ

ハルの息子が俺んちに遊びに来た時忘れて行ったからタンスに入れてしまってたんだよ

アキ

まさかお前がこれを俺の預金通帳だと思って間違えて持ってくとは

ナツ

は!?

アキ

ちなみに俺は無くし癖がひどいんでね、預金通帳は近い実家に預けてある

アキ

空き巣対策にもなるしな

ナツ

なんだよそれ!

ナツ

ふざけんな!

アキ

とにかく君はもう更生する余地なしとみた

アキ

残念だけど俺とハルはもうお前のことを見捨てるしかない

アキ

残念だけど借金に追われてどんどん惨めな人生を過ごしてくれ

アキ

友達だと思ってたよ、俺たちは

ナツ

ごめんな

ナツ

ほんと、ただの友達同士の戯れのつもりだったんだよ

ナツ

俺がお前らをうらぎるわけないじゃーん

アキ

むりむり

アキ

もうそういうの寒いよ

アキ

じゃあな

アキ

闇金って本当に怖いんだな

アキ

電話越しでもお前を血眼で追ってるのが伝わったよ

ナツ

は?

ナツ

まてよなんだよそれ

アキ

お前の近辺のことを調べてんだろ

アキ

さっき俺んとこに電話かかってきたぜ

アキ

だからきっちりこの町にいることを教えといた

アキ

さっさとこの街から消えた方がいいぜ

ナツ

なにしてんだよばかやろう!

ナツ

くそ!

〜後日談〜

アキ

その後、ナツがどうなったのかは僕たちは知りません

アキ

一切の音沙汰がなくなり、いつも通りの日常が過ぎ去るだけでした

アキ

ただつい先日、非通知から一本の電話がかかってきました

アキ

その声の主はとても悪い世界の住人のようなざらついた声をしていて、

アキ

たった一言

アキ

「たすかったよ、ありがとな」

アキ

とだけ言って電話が切れました

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