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LINE542

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LINE542

1 - あ

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30

2023年04月19日

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サトシ

カスミ

ユキナリ

カスミ

サトシさん〜こんばんは。

カスミ

今忙しいですか〜?

カスミ

ちょっとお話ししたいことがあって〜

サトシ

カスミさんお疲れ様です。

サトシ

取引のことで何か不都合でもございましたでしょうか?

カスミ

いえ、取引のことではないんだけど〜

カスミ

私とサトシさんは同い年だったよね〜?

カスミ

地元も一緒って聞いたんだけど、マジ〜?

サトシ

随分唐突な話ですね。

サトシ

どうやら一緒らしいですが、何かありましたか?

カスミ

どこ中なの?

サトシ

え?

カスミ

中学校どこなの?って聞いてるの!

サトシ

あぁ、PK中学校ですよ。

カスミ

え!?やっぱPK中のサトシだ!!

カスミ

似てるな〜って思ってたんだよねw

カスミ

やばw久しぶりだね〜w

サトシ

まさか…カスミさん?

カスミ

そうだよ〜w

カスミ

あんたのこと散々可愛がってあげたカスミだよw

サトシ

え…

サトシ

可愛がってもらったというか、どちらかというといじめられてた気が…

カスミ

何言ってんのよ〜w

カスミ

そんなのあんたの被害妄想に決まってるでしょww

カスミ

ていうかさ〜!

カスミ

まさかあんたが工場長になってたことにびっくりよ〜w

カスミ

工場勤務って聞いた時はお似合い〜♡って思ってたんだけどw

カスミ

努力したんだね〜?w

サトシ

まぁ…努力はしましたけど…

サトシ

高校卒業からずっと今の会社に勤めてて、

サトシ

前工場長から引き継いで、今年工場長になったんです。

カスミ

へぇ〜

カスミ

あんたって超陰キャだったから、工場しか働ける場所なかったんでしょw

サトシ

いや、そういうわけじゃないんですけど…

カスミ

昔から思ってたけど、私とあんたって格差凄いよねw

カスミ

あんたはしがない工場長!私は女社長!

カスミ

天と地の差じゃんw

サトシ

カスミさんはお父様の跡を継いで社長になったのでしたよね?

サトシ

先代の社長には大変お世話になったんですよ。

サトシ

お父様はお元気でしょうか?

カスミ

まぁ元気なんじゃねw

カスミ

最近会ってないから知らないわ〜

カスミ

そんなくだらないことどうでも良いんだけどさ!

カスミ

あんたの工場ってうちの会社の下請けなわけじゃん?

カスミ

もっと安く発注したいんだけど、どうにかならないの?

サトシ

もっと安くって…

サトシ

これ以上は無理ですよ!!

サトシ

カスミさんが社長になってから、なるべく安く受注してきましたが、

サトシ

これ以上安くしてしまうとうちの利益が…

カスミ

はぁ?w

カスミ

あんたの工場の利益が下がるから安く出来ないっていうわけ?w

カスミ

そんなの私からしたらどうでも良いことでしかないんだけどw

カスミ

所詮あんたの工場は下請けなんだから言うこと聞きなさいよ!

サトシ

え…そんなこと言われましても…

カスミ

あんたの会社の利益が下がったって、私には関係ないからw

カスミ

私に逆らうとどうなるか分かってるの〜?

カスミ

会社専属の弁護士にお願いして、潰してもらうわよ〜?w

サトシ

そんなこと言わないでくださいよ。

サトシ

もしそうなったらうちで受注してる商品はどこに発注するおつもりですか?

カスミ

んーあんなのどこでも発注できるでしょw

カスミ

パパはあんたの工場にやたらこだわってたみたいだけど、

カスミ

私は安ければどこでも良いって思うタイプだからね〜w

カスミ

まぁそういうことなんで、今より安く発注してねw

カスミ

これ以上グダグダ言うようなら、弁護士が出てきちゃうからね〜w

サトシ

そうですか…分かりましたよ…

サトシ

今回の値下げが限界ですので、これ以上は難しいですからね。

カスミ

はいはーいw

カスミ

サトシのくせに生意気w

カスミ

じゃ、また連絡しまーすw

〜サトシとユキナリのやりとり〜

サトシ

ユキナリ社長、お久しぶりです。

サトシ

お元気でしょうか?

ユキナリ

あぁ、サトシくんか。

ユキナリ

僕はもう退任した立場だから社長呼びはやめてくれ。

サトシ

あ!すみません。長い間社長とお呼びしていましたので…

ユキナリ

まぁ長年の癖は抜けないものだよね。

ユキナリ

そういえば工場長に就任したと聞いたよ。

ユキナリ

おめでとう。

サトシ

ありがとうございます。

サトシ

僕から直接お伝えするのが遅くなってすみませんでした。

ユキナリ

いいんだよ。気にしないでくれ。

ユキナリ

それで、君がラインしてくるなんて珍しいね。

ユキナリ

何かあったのかい?

サトシ

それでは早速本題に入らせていただきます。

サトシ

現社長のカスミさんのことでご相談がありまして…

ユキナリ

カスミのこと?何かあったかい?

サトシ

はい…

サトシ

実は私とカスミさんは中学の同級生なんですよ。

サトシ

その時の関係性が今も通用すると思っていらっしゃるようで、

サトシ

最近無理難題を押し付けられて困っていたんです。

ユキナリ

そうだったのか?

ユキナリ

ちなみにその時の関係性というのは…?

サトシ

言いにくいのですが、カスミさんのグループにいじめを受けていまして…

ユキナリ

はぁ!?いじめだと!?

ユキナリ

なんて性根の腐った女なんだ!?

サトシ

いや、もう過去の話なのでそこは気にしていません。

サトシ

ですが、工場のことを言われるのはちょっと…

ユキナリ

具体的にはどのような無理難題を言われたんだ?

サトシ

工場の利益よりも安く発注することを優先しろと言われてたり、

サトシ

安くしないと会社専属の弁護士にお願いして、

サトシ

工場を潰す等と脅されることもあって…

サトシ

お父様のユキナリさんにこんなことを相談するのも心苦しいのですが、

サトシ

私だけではどうしたら良いか分からなくて…

ユキナリ

カスミがそんなことを!?

ユキナリ

それに弁護士がそんな頼みに応じるわけがないだろうに…

サトシ

いえ、私こそこんなことを相談してしまってすみません。

ユキナリ

この会社が運営出来ているのは、サトシくんの工場のおかげだと言うのに…

ユキナリ

カスミには私から言っておくよ。

ユキナリ

会社のトップが下請け工場をバカにするなんて言語道断!

ユキナリ

私の教育が足りなかったようだ。

ユキナリ

かなり悩んだだろう。

ユキナリ

謝って許される問題ではないが…私の娘が本当に申し訳ない。

ユキナリ

今後も生意気な態度を取り続けるようなら、また連絡をしてくれるか?

サトシ

あ、はい!

サトシ

分かりました!宜しくお願い致します。

〜2日後〜

カスミ

ねぇ!!!

カスミ

サトシ!!これどうなってるの!?

カスミ

私のこと助けなさいよ!!

カスミ

ねぇってば!!

サトシ

カスミさん、何か御用ですか?

カスミ

はぁ!?

カスミ

あんたのせいで社長の座を下されることになったんだけど!?

サトシ

そうなんですか?

サトシ

僕のせいではないと思いますが…w

カスミ

あんたのせいに決まってるでしょ!!

カスミ

パパがあんたから色々聞いたって言ってたのよ!!

カスミ

私は何もしてないし、真面目に仕事もしてたっていうのに!!

サトシ

色々聞いたって…具体的にはどのようなことを?

カスミ

えっと…それは…

サトシ

もしかして、聞いていなかったんですか?

カスミ

聞いてたわよ!!

カスミ

でも混乱しちゃっててあんまり覚えてなくて…

サトシ

そうですか。

サトシ

まぁ突然社長退任を言い渡されたら混乱しますよね。

サトシ

どうしてこうなってしまったのか自覚はないというわけですかね?

カスミ

当たり前でしょ!!

カスミ

私は何も悪いことしてないんだってば!!

カスミ

何回も言わせないでちょうだい!

サトシ

確かにカスミさんを社長退任へ追い込んでしまったのは、

サトシ

私の責任だと思います。

カスミ

ほらね!!やっぱりあんたのせいじゃないの!!

サトシ

ですが、実際に社長退任を命じたのはお父様のユキナリさんですよね?

カスミ

だから!あんたがパパに私の悪口ばっかり言ったからこうなったんでしょ! 

カスミ

何でパパにチクったのよ!!

カスミ

パパが知らなければこうはならなかったのに!!

サトシ

そんなこと言われましてもね?

サトシ

あなたが私の工場に対して言ったことは、許されることではありません。

サトシ

ましてや、前社長のユキナリさんが築き上げてきた信頼関係を、

サトシ

あなたの無責任な発言でぶち壊しかけたんですよ?

カスミ

うるさい!!

カスミ

私を社長に戻すようにパパに言ってよ!

サトシ

ここまで言っても自覚がないようですね…

サトシ

実はこのラインある方も見ていまして…

カスミ

へ!?

カスミ

まさか!?

サトシ

そうです。

サトシ

あなたのお父様のユキナリさんも一緒に見ているんですよ。

カスミ

あ…えっと…

カスミ

今言ったことは全部嘘だよ!冗談だから!

カスミ

パパ!私ちゃんと反省してるから社長に戻してよ!

カスミ

もう下請けをバカにしたりしないから!

サトシ

あなた、中学時代から全く中身が成長していないようですね。

サトシ

中学時代も私へのいじめがバラされそうになると、

サトシ

「もう2度としない!反省してるから親には言わないで!」

サトシ

と嘘をついて丸く収めようとしましたよね?

サトシ

私が大事にしないと分かると、また同じようなことを繰り返しましたよね?

サトシ

あなたの発言は全く信用出来ないんですよ。

サトシ

私が命と同じくらい大切にしている工場を潰す等と脅してきたあなたを、

サトシ

私は絶対に許しません。

サトシ

ご自慢の弁護士でも何でも連れてきたら良いじゃないですか?

サトシ

弁護士を召喚したら私が大人しく言うことを聞くとでも思ったんですか?

サトシ

どうなんですか?

カスミ

いや、そんなこと思ってないです!

サトシ

ちなみに弁護士さんにユキナリさんを通じて今回のこと伝えてもらったら、

サトシ

弁護士の仕事を全く理解していない!

サトシ

弁護士だからと言って、何でも思い通りに出来るわけではない!と

サトシ

かなりお怒りだったそうですよw

カスミ

え…弁護士までそんなこと言っていたの?

カスミ

じゃあ私の味方って…

サトシ

現在のあなたに味方はいないんじゃないでしょうかね?

カスミ

え!そんな!!

カスミ

パパに電話したけど全く繋がらない!!

カスミ

あんたまだパパと一緒にいるんでしょ!?

カスミ

パパに電話に出るように言ってよ!!

サトシ

ユキナリさんはあなたのラインをブロックしたそうです。

カスミ

へ…?

カスミ

ブロック…?

カスミ

何で!?

サトシ

私から伝えるように言われたので言ってしまいますが、

サトシ

ユキナリさんはカスミさんと絶縁するそうですよ。

カスミ

絶縁なんて…

カスミ

パパ…そんなこと言わないでよ…

カスミ

あんたからも説得してくれない!?

カスミ

社長になりたいなんてもう2度と言わないから、

カスミ

絶縁だけは勘弁してよ…

カスミ

仕事もなくなって絶縁されたらどうやって生活したら良いの…?

カスミ

助けてよぉ。

サトシ

申し訳ないですが、私は何の権限もありませんので。

サトシ

私はただただ自分の工場を守るだけです。

サトシ

あなたのような害悪な人間から。

カスミ

害悪って酷いじゃないの…

カスミ

あ!そうだ!

カスミ

サトシってまだ独身よね!?

カスミ

私と結婚しましょうよ!!

カスミ

そうすればパパも許してくれるはず…!

サトシ

嫌です。

カスミ

はぁ!?

サトシ

私、7年前に結婚していますから。

カスミ

え…

サトシ

人に頼ることばかり考えていないで、

サトシ

地に足をつけて生活することを考えた方が良いんじゃないですか?

サトシ

もう私は関わる気はありませんので、

サトシ

私もブロックしますね。

サトシ

どうぞお元気で。

サトシ

さようなら。

〜後日談〜

サトシ

こうして、カスミの社会的地位は地の果てへの落ちてしまいました。

サトシ

社長退任と親からの絶縁を一気に言い渡されて、

サトシ

むしゃくしゃしたカスミは、何を思ったのか、

サトシ

金属バッドで自動ドアを割り、工場内へ侵入してきました。

サトシ

夜中だったので従業員はおらず、怪我人は出ませんでしたが、

サトシ

警備員が警察を呼んでくれて、器物破損で逮捕されたのでした。

サトシ

自分の罪を理解して改心してくれれば良いですね。

サトシ

会社はというと、カスミさんの従兄弟が新社長に就任したため、

サトシ

以前のように良心的な取引をしてくださっています。

サトシ

工場の稼働も良くなり、順調に業績を上げることができ、

サトシ

これからも笑顔が溢れる工場を作り上げていきたいと思います!

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