武装探偵社社員の中原中也

一杯の茶漬け、梅干しと刻み海苔それに夕餌の残りの鶏肉、それを熱い白湯に浮かべ塩昆布と一緒にかき込む、あぁ美味かったなぁ、人目を忍んで食った夜の茶漬けは……っていうか

腹減って死ぬ

僕の名前は敦、故あって餓死寸前です

行きたければ盗むか奪うしかない———けど…

お前など孤児院にも要らぬ！どこぞでのたれ死んでしまえ！

緩く癖っ毛がついた柿色の髪の男性に手を伸ばされ咄嗟に伸ばされた手を取った

立つとかなり衝撃的な事に気づいた

そう、その人の頭が僕より下だったのだ

その小さい男性は暫く沈黙していたが喋り出した………首を斜め上にして…

おぉーーい！

川の向こう岸に一人の男性が立っていた 僕達は向こう岸に立っていた男性と合流する

ぐぅぅぅぅう

『武装探偵社』聞き覚えがある 曰く（いわく）軍や警察に頼れないような危険な依頼を専門にする探偵集団 昼の世界と夜の世界その間を取り仕切る薄暮の武装集団 何でもその集団の中に圧倒的な力で何人ものの命を救ってきた人がいるとか；

ガタッッ

間

お前が——お前のせいだこの穀潰し この院に穀潰しは要らぬ 否　天下のどこにもお前の居場所はありはせん この世の邪魔だ皆の邪魔ゆえ疾く消えよこの世から消え失せるがいい

孤児院を出てから鶴見川辺りをふらふらしてた時 岸にガラクタの集まりがあってひび割れた鏡に自分が映し出されてたんだその背後に

虎がいたんだ

ガタンッ

僕は満月の光をめに写していた

ドクン

ドクン

ドクン

ギギギギッ

オオオオオッッ！！

月下獣