俺たちは古谷の後をついていく、 それ以外為す術はなかった。
コツ、コツと歩く革靴の音が世界でただ1つの音のように耳に響く。
自動ドアを抜けると白を基調としたロビーが広がり、明々とした照明が眩しい。
夢から覚めたような空間に、不思議と安堵の気持ちがする。
恐ろしい事に、先程よりずっと心が落ち着いてさえいる。
支配人
皆様と古谷が話しかける方向には数人の男女がいた。
年齢は様々、年配の人から小学生くらいの子供までいる。
ゆうた
しろう
しろう
ゆうた
しろう
ゆうた
支配人
支配人
支配人
支配人
しろう
支配人
しろう
しろう
しろう
虚ろな目をした男女がみなゆっくりと俺たちの方を向き、にたりと笑う。 それと同じように古谷もいやらしい笑みを浮かべる。
支配人
支配人
ゆうた
ゆうた
しろう
ゆうたは入ってきた自動ドアへ向かって走った。 しかし最悪の予想は的中し、ドアが開くことはなかった。
恐らくこれも"入口専用"なのだろう。
ゆうた
支配人
しろう
ゆうたはその場に座り込んだ。 古谷は無気力になったゆうたに構うことなく、案内の続きをはじめる。
支配人
従うしか無くなった今、俺は床にへたりこんでいるゆうたの手をとった。
しろう
ゆうた
ゆうた
ゆうた
しろう
しろう
ゆうた
支配人
生気がなく、幽霊のような入居希望者達の後に連れ、俺たちは左手にある部屋へ入った。
そこは病院の診察室のような部屋で、看護師とみられる若い女性が4人。 部屋の中央にはCTスキャンのような大きな機械がある。
しろう
支配人
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