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学校からの帰り道。
及川:ねぇ既読無視ってひどくない?
画面に表示されたその一言に、指が止まった。
既読、つけないよ。
だって——
''ブロックしてるから。''
及川:今日も練習疲れた〜
及川:褒めてくれてもいいんだよ?
及川:ねえ、見てる?
見てるよ。
見てるけど、返せない。
だって私は、
''もう関わっちゃいけない人''だから。
ふっと思い出した。
莉々菜
莉々菜
友達の何気ない一言が、胸に刺さる。
知ってるよ、そんなの。
優しいのも、かっこいいのも、
全部''みんなに向けたもの''だってこと。
......それでも、勘違いしたのは私だ。
及川:最近元気ない?
及川:なんかした?俺
違うよ。
何もしてない。
何もしてくれなかっただけ。
本当はね、
''特別''になりたかった。
でも及川さんにとっての私は、
''ただ話しやすい後輩''でしかなかった。
だから、終わりにした。
このままじゃ、どんどん好きになるから。
及川:ねえ、無視されるとさすがに傷つくんだけど
......ごめん。
でもその傷、
私がずっと感じてたやつだから。
ピロン
スマホが鳴る。
画面には、見慣れた名前。
——ブロックしてるはずなのに。
恐る恐る開くと、
徹
背後で、声がした。
徹
振り返ると、いつも通りの顔。
でも、少しだけ真剣で。
徹
莉珠
即答だった。
だから困るんだよ。
徹
徹
一歩、距離が縮まる。
徹
図星で、言葉が出ない。
徹
その一言が、やけに強くて。
徹
心臓が、うるさい。
徹
少しだけ笑って、
徹
スマホの画面には、未送信のままの言葉。
''好きです''
今なら、ちゃんと送れる気がした。
鈴木 莉珠 (スズキ リズ 高3
既読がつかない及川さん 〜𝐄𝐍𝐃〜