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絶対コメントします!!毎回最高ですから!!
更新してたの見逃したぁぁぁぁぁ!!展開が最高すぎませんか??「俺にとって凸さんは何」って…久々に胸にズキューンと来ましたwしかも其処で出てくるリーダー‥!!めちゃ続き楽しみです!!!
うたい
うたい
なんで回避できた?
うたい
うたいは、全身が焼けた痛みに耐えながら必死に思考を回す。
しかし、それを許してくれるほど「彼」は甘くなかった。
「豪火金卵」 「実在・非実在問わず」霊力から生み出した金イクラを素材として武器を生成する神力。
その力により、リボルバーを生成し膝を着くうたいの後ろからぶっ放す。
あふぇりる
一部分燃え尽きながらも、体に巻きついたあふぇりるが、反応できていないうたいの体を無理やり動かし、何とか急所を避けさせる。
あふぇりる
うたい
うたい
今回は狗祓棒を逆手に構え、一気に鮭に近づいて高速で剣のように振る。
全攻撃が神速とも言える速さ。しかし、まるで次の攻撃がわかっているかのように、鮭は楽々躱していく。
うたい
佐門鮭
あふぇりる
佐門鮭
うたい
佐門鮭
うたい
あふぇりる
佐門鮭
佐門鮭
そう言ったかと思うと、まだ持っていたリボルバーの早撃ちがうたいの狗祓棒を弾き飛ばす。
うたい
佐門鮭
佐門鮭
すると、鮭の周囲を眩い光が包み始める。
うたい
うたい
あふぇりる
予備動作ゼロの超高速移動。今回に至ってはその2回分の力を溜め込んでいる。
つまり、1度目の攻撃がもし回避されたとしても、うたいかあふぇりるのどちらかがそれを認識することが出来たら、即座に2撃目を叩き込むことができる。
うたい
あふぇりる
うたい
そこまで考え終わったうたいは、エネルギーを解放し、超高速移動で一気に鮭の目の前まで距離を詰める。
佐門鮭
1度目のうたいの拳は空を切る。
先程うたいが放った攻撃を回避したあの力で、鮭は少し離れたところに瞬間移動していた。
うたい
どこに鮭が行ったかしっかり捉えていたうたいは、再びエネルギーを解放。また鮭の目の前まで近づき、本命のパンチを繰り出す。
佐門鮭
うたい
届いた様に思われたうたいの拳は、再び空を切り、その目はまた瞬間移動した鮭を見つめることしか出来なかった。
鮭の右手に握られたリボルバーから放たれる一発の銃弾。瞬間的なエネルギー解放を繰り返したあふぇりるにすぐに体を無理やり動かす力は無く、
今度は、うたいの腹を貫いた。
吐血して倒れ込むうたい。もうあふぇりるにも戦う力は残っていない。
うたい
うたい
そううわ言の様に零した後、うたいは気を失う。
佐門鮭
オウム返しした鮭は、うたいが言ったある一言を思い浮かべていた。
あいつは、『僕の師匠』…凸さんに酷い傷を負わせた。
佐門鮭
佐門鮭
佐門鮭
17年前 京都
佐門鮭 5歳 ただし、当時はサケ、という音のみが名前だった。
佐門鮭
大人
佐門鮭
大人
俺は、孤児だった。
毎日のように不良や道行く人に絡まれる日々。
俺に希望などあるわけなく、ただ泥水をすするような引き伸ばした絶望と、それに対する諦観があるのみだった。
凸もり
この瞬間までは。
大人
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
新幹線も停車する、大きめの駅前のビジネスホテルに入る。
佐門鮭
凸もり
促されるまま、風呂に入る。
佐門鮭
よくわからないまま、とりあえず目についたボディソープを手のひらに少しとって頭を洗う。
体は水をつけて洗う。
いつぶりかもわからない風呂に入り、温かみを目一杯 感じておく。
ほつれのひどいTシャツとズボンを履き、風呂から出るとそこには2人分の鮭のムニエルがあった。
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
そう言って、皿の上に手を伸ばそうとする俺を、慌てて静止する凸さん。
佐門鮭
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
佐門鮭
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
ため息をついて、出て行こうとする。
佐門鮭
佐門鮭
そう言って、ドアを開けて出て行く。
そのはずだったのに。
佐門鮭
最初凸さんに着いて行った時、俺は売られるんだろうな、と思ってた。
でも、あの「サケ」を食べた時、本気で俺を助けるつもりだったんだろうなって思った。
でも、だからこそ、出て行こうとした。でも。
佐門鮭
俺が、開けられないんだ。
お前は。
お前が。
お前だけが。
なんで、お前だけが幸せになろうと してる?
似た境遇の子供たちはたくさん見てきた。
最初の方は親に捨てられた不幸を嘆いていた。
しばらくすると現状への不平や不満を嘆き始めた。
そして物言わぬ死体に成り下がった。
生き残るのは最初で諦めて、廃棄弁当を盗むのに失敗してもまあいいや、 と渇いた笑いが出てくるようなやつだけ。
どっちも幸せな人生じゃない。でも、今の俺は幸せの一歩手前にいる。
今振り返って、なんとかしてくれないか、と頼めばなんとかしてくれるだろう。
でも、振り向くには奴らの力は強すぎる。
物言わぬ死体となってなお、自らの不幸を恨み、幸福な奴らを恨み、
幸福になろうとする俺を憎む。
お前だけが。お前だけが。
その言葉が、俺を捕まえて逃さない。
まあいいや
凸もり
佐門鮭
凸もり
佐門鮭
佐門鮭
凸もり
こうして俺は凸さんに引き取られた。そこからの5年間は幸せそのものと言っても過言じゃないくらい、満ち足りた日々だった。
箸の持ち方も覚えた。
文字の読み方も教わった。
シャンプーも、リンスも、ボディソープも違いがわかる。
凸さんの誕生日にはお祝いした。
「佐門 鮭」って、あの日食べたムニエルになぞらえて苗字と名前ももらった。
でも、ある日突然凸さんはいなくなった。
凸さんは、ちゃんと引取先を用意してくれていた。
宮内庁の特殊組織、「ODMN」。
そこで俺は面倒を見てもらうことになった。
面倒を見てもらう、と言っても凸さんが仕事に行く関係で自炊もできるようになってたので、寮の一室をもらって、基本部屋の中で過ごしてた。
半年ぐらいしたら種子さんと凛々さん、ななべるがみんなで隣の部屋に入ってきて、賑やかになった。
ある日突然気になった。
ここは何をするところなんだ?
その答え。
@おどろく
佐門鮭
「鮭しゃんがここに来る少し前まで。」
聞けば、ODMN最強で、日本全国を飛び回ってアヤカシを退治していたらしい。
ODMNは辞めてしまっても、今も1人でアヤカシと戦っているとか。
佐門鮭
その問いに、おどろくさんは3日間の思慮の後、こう答えた。
@おどろく
その後、種子さんのリハビリも兼ねて「人外を殺すための動き」をななべると一緒に学んだ。
神力の使い方も少しずつ学んでいき、実戦を積んでいき、
俺はODMN最強として、つい先日九十九と相対した。
そこで見たのは、断りもなくいなくなってからそれまで一度も会わなかった凸さん。血まみれだった。
そりゃ、憎んださ。誰よりも大切な人をここまで傷つけたんだから。
それ以上に俺は冷静だった。
冷静に、目の前の負傷者と一般人を救助することを最優先とし、ななっし〜の時間稼ぎもあって無事に逃げ切った。
別に一般人だと思ってたうたいさんが神力を持ってても別になんとも思わなかった。
たまたま、一緒にそいつの相手をしてただけなんだろうと。
分が悪いと判断した時点で経験のまだ甘いうたいさんを逃がそうとしたんだと。
うたい
師匠…?
つまり、こいつは凸さんにアヤカシの倒し方を教わってたことになる。
俺は教わらなかったのに。
俺は何も知らなかったのに。
なあ、教えてくれよ。
凸さんにとってお前が弟子なら、
一体俺は凸さんの何なんだ?
わかってるよ。
これがただの八つ当たりってことぐらい。
でも、頼むから、俺を否定しないでくれ。頼むから、
佐門鮭
そう言って、鮭はトリガーに指をかける。
@おどろく
それとほぼ同時に、@おどろくの爪が鮭の首に突きつけられる。