どれだけ歩いただろう
あの家からどれだけ遠くに行けたのだろう……
もっと、遠くに、
遠くに行かないと……!
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
気づいたら私は知らない場所にいた
もう、歩きすぎて足も限界だった
お腹も空いた
私が手に持ってるのは母から貰った花言葉の本と、少しのお金
今から食べるものは手持ちのお金で買うとして……
これからどうするか、決めないと
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私は地元の人に迷子になったと言い訳をして図書館まで案内してもらった
今は世間は夏休みだから子供がいても不自然じゃない
まぁ、服が少しボロボロなのはあれだけど……
まず生きていくためには衣食住は欠かせない
そのためにはお金が必要だ
でも10歳の小学生がバイトなんて論外だし、
かと言って孤児院になんて入ったら素性がバレるかもしれない、
それに私の足じゃあの場所からそう離れてないだろう
離れていても10何kmと行ったところ……
それに1日経ってるから警察やヒーローが現場に来ててもおかしくない
私の存在がバレるのも時間の問題
ならやることは1つ
私の個性でお金を増やす
そのためにはお金に関する花言葉を探すしかない
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
図書館司書
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
図書館司書
そう言って司書は画面に向かってカタカタと私が探してる本があるかを調べる
図書館司書
図書館司書
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私は読書スペースで山積みになった本を読む
1ページ1ページ素早く頭に叩き込んで使えそうな花言葉はメモをとる
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私はあいつに似た賢い頭を使って山積みになった本を1時間で読破した
収穫は……
予想以上に多かった
私は裏路地に向かった
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私の手元にヤマブキの花が出てきた
しかし肝心の能力は出てこない
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
おばさん
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私に話しかけて来たのは上品な服を着たおばさんだった
でもどうしてこんな所に……?
おばさん
おばさん
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
おばさん
私はおばさんを駅まで案内してあげた
おばさん
おばさん
おばさん
おばさん
おばさん
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
おばさん
そう言って彼女が取り出したのは封筒だった
しかも少し分厚い
おばさん
おばさん
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
私が中身を開けると
そこには札束が入っていた
しかも結構な額だ
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
金運の力は思った以上に強力だった
なんか申し訳ない……
いつか絶対返そう
とりあえず私は貰ったお金で県外に行くことにした
私は新しい土地で個性を駆使して生きていった
姫田詞葉の人生を捨てて、新しい人生を歩んだ
"金運"の能力をずっと使うわけにもいけないから
私はカトレアの花言葉の能力を使って
大人のフリをした
カトレアの花言葉は
「成熟した大人の魅力」
この花言葉の能力は
身体を大人にする能力だった
心は10歳のままだったけど、
賢い私には年齢なんて関係なかった
最初の方はとにかくお金を稼いだ
黄色いドレスを身に纏って
「ユリさんお願いします」
ユリ(詞葉)
自分でいうのはなんだけど、この姿の私は美しかった
将来、本当に私がこんなに美人になるなんて思わないくらいに
ユリ(詞葉)
ユリ(詞葉)
たくさんの客に指名してもらえるように私は自分の頭脳と容姿を駆使した
お酒は飲めなかったけど、
その心配はなかった
私と会話する為だけに客の男共は群がってきた
周りの馬鹿な女共とは違って私は客の好みや人間性を分析できるから
店のNo.1なんて楽勝だった
それに指名されればされるほど、いろんな会社について知ることができた
2年後には店を辞めて会社を経営した
一棟のビルを買って最上階でほぼ毎日仕事をしていた
生まれつきの茶髪は黒く染めた
事業の内容は"花"に関するものだった
私のために好きだった花屋を辞めた母の影響もあるのかもしれない
鬼灯 アイ (詞葉)
この時の実年齢は12歳
12歳で社長なんて信じられないだろうけど
会社を経営していたあいつの血を受け継いだのだろう
私には経営の才能が開花した
会社はどんどん大きくなった
TV︰「オールマイトが1時間で───」
ブチッ───
鬼灯 アイ (詞葉)
ヒーローなんて嫌いだ
沢山いるくせに本当に困ってる人を助けられないんだから
母のことも
私のことも
みんな馬鹿みたい
なんでそんなにヒーローが好きなの?
そんな会ったこともない人になんで期待なんかするの?
期待しても無駄だ
本物のヒーローっていうのは
雪梨みたいに───
鬼灯 アイ (詞葉)
自分を偽ることが増えると
どれが本物の自分か分からなくなって、
気持ちもぐちゃぐちゃして、
コントロールできない……
「やめてくれ……!」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
本物の私は何?
「悪かった嬢ちゃん……!許して───」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
グシャッ
ヒーローなの?
「ガキが調子乗んなよ……!」
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
グチャッ
敵なの?
私は……
何がしたいの?
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
轟 燈矢
轟 燈矢
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
轟 燈矢
姫田 詞葉(ヒメタ コトハ)
燈矢、ごめんけど
私のこと全部話すなら"彼女"にって決めてるの
もうすぐ決戦
私のこと、次は助けてね
できなかったら……
その時は
殺すから
雪梨
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
3件
詞葉ちゃんの偽名にはこだわっています😎
やばい涙止まらん…!😭 それにしても詞葉ちゃんの過去が 想像以上に深すぎて…。 何も分かんなくなっちゃう時って 私もあるから良く分かるよ…🥲︎ 次雪梨ちゃんが詞葉ちゃんを 助けれなかったら“○す”って 選択は辛すぎる🥺争わないで〜😭 (今日も語彙力がゴミ箱へ☆)