あとで

ご本人様には関係ありません 紫桃 地雷の方はお引き取りください

大好きな人の声と揺さぶられる感覚がして

濁った唸り声で返事する

らんの声から逃れるように布団を頭からかぶる

声を少し大きくしながらばしばしと叩いてくる

ゆっくりとした動きで起き上がり

目の前にいるらんを抱きしめる

ぽんぽんと背中を撫でてくるらん

さすがにこれは聞き逃せない

俺の方が身長低くて気にしてんのに

おまけに歳下扱いかよ

ぎゅーっと力強く抱きしめる

もぞもぞと動くらん

抜け出そうとしてるんだろうけど全然力が弱い

今だって簡単に押し倒されてるし

薄めのTシャツに緩めのハーフパンツ

元々線が細いこいつだけど

服が大きいとやっぱり細さが際立って見えて

言われてみればそんな気もする

これはいつもの恒例行事みたいなもん(？)

するっ

服の下に手を滑り込ませると

反抗的な目で軽く睨まれる

ぶんぶんと首を振るらん

さらさらな黒髪が揺れる

口では抵抗しながらも

両手は俺の服を握っている

プルルルッ…プルルルッ…

タイミング最悪なんだけど

誰だよ電話かけてきたヤツ

ないこさんかよ…！

まぁ、らんはリーダーってこともあるし

ないこさんは社長だから仕方ないか……

らんを離してベットに寝そべる

と、それに気づいたらんが俺に覆いかぶさってきた

そのまま耳元で

甘く溶けた声で囁いた

寝室から出ていくらん

後で、なんて

期待してもいいんだろうか