俺と楓の出会いは
中1の時に同じクラスになった時だった
ティィィィチャァァァ!
はい!皆さん!入学おめでとうございます!
ティィィィチャァァァ!
今日からこの1年2組で頑張っていきましょう!
ティィィィチャァァァ!
今日初めて会う人が多いと思うのでみんな席の近い人と自己紹介やお話をしてみましょう!
俺の隣の席には楓が座っていた
飛雄
影山 飛雄です
好きな事はバレーボールです
よろしくお願いします
好きな事はバレーボールです
よろしくお願いします
楓
萩崎 楓です
好きな事は特にありません
よろしくお願いします
好きな事は特にありません
よろしくお願いします
飛雄
好きな事ないのか?
楓
うん
楓
(この子もどうせ“可哀想”とか思ってるんだろうな)
飛雄
じゃあ一緒に探すか
楓
え?
飛雄
絶対好きな事はあったほうがいい
昔じぃちゃんが言ってた
昔じぃちゃんが言ってた
楓
...
楓
いいの?
飛雄
おう
楓
ありがとう
そこから俺達は
2人でいる時間が多くなっていった
飛雄
おい
楓
わっ!!
楓
ビックリしたぁ〜
飛雄
(...また1人で本読んでる、)
楓
どうしたの?
飛雄
本は好きじゃないのか?
楓
うーん
楓
ただ単に暇だから読んでるだけかな
楓
別に好きじゃないよ
楓
普通だね
飛雄
...そうか、
彼女はいつも
何に対しても
全てにおいて
“普通”
という言葉を口にする
勉強は普通
運動も普通
もしかして本当に彼女には
好きなものがないのだろうか?
俺のじぃちゃんが言ってたことは間違っていたのだろうか?
そんな事はないと思う
人には必ず好きなことがあるはずなのだ
楓
いつも私の好きなことを探すのを手伝ってくれてありがとう
飛雄
おう
楓
けど、もういいよ
飛雄
なんでだよ
楓
どうせ私には好きなものなんて一生出来ない気がするし
飛雄
今好きなことがなくても
飛雄
後からできるかもしんねぇだろ?
楓
...たとえば?
飛雄
...~~~、
楓
なんて?
飛雄
お、俺を好きになれよ////
楓
...
楓
ボッ(〃ω〃)
飛雄
返事は?///
楓
は、はい!////
楓
(*´꒳`*)
そのとき彼女は
初めて俺に微笑んでくれた