ロマンスファンタジー
10
あの夏の日、君は突然消えた。
1話から読む中学最後の夏、家族と喧嘩して家を飛び出した鈴音は、謎めいた森に迷い込む。そこには、美しい風景と、静寂の中にたたずむ古びた鳥居があった。鳥居の向こうで出会ったのは、不思議な少年・イトスギ。人跡未踏の森、そしてイトスギの隠された真実。忘れられない夏の出会いと、二度と戻らない時間、そして、消えた君への切ない想いが、美しい夏の情景と共に、鮮やかに綴られていく。
あの夏の日、君と出会わなければ、私はどうなっていただろうか。
切なくも美しい夏の物語。