泡 沫 の 君 に 、 夏 を 乞 う 。
あ の 日 、 消 え て し ま っ た 君 を 、 僕 は 忘 れ て し ま っ た 。
幼 い 頃 、 誰 よ り も 大 切 だ っ た 親 友 。
淡 く 芽 生 え た 、 初 恋 の 記 憶 。
── け れ ど 、 突 然 の 事 故 が 、 す べ て を 奪 っ た 。
そ れ か ら 時 は 流 れ 、 高 校 2 年 生 の 夏 。
蝉 時 雨 の 中 、 僕 の 前 に 現 れ た の は 、
「 死 ん だ は ず 」 の 、 あ の 日 の 君 だ っ た 。
失 わ れ た は ず の 夏 が 、
今 、 泡 の よ う に 儚 く 蘇 る 。
こ れ は 、 も う 一 度 巡 り 合 っ た 君 と 僕 の 、
" 夏 だ け の 恋 " の 物 語 ──