貴方といた時間を恋と呼ぶなら チャットノベル編
ある日、偶然その姿を見かけた1年生の七瀬 凪は、彼の孤独に満ちた背中に、なぜか強く心を惹かれる。
中学からテニスを続けてきた凪は、興味本位で足を踏み入れたテニス部で、黒川と少しずつ距離を縮めていく。
無愛想だけど、誰よりも真っ直ぐで、コートの上では誰よりも美しいその姿に、凪の胸は高鳴り始める。
けれど、黒川には「絶対に踏み込ませない」過去と、テニスに懸ける理由があった。
仲間、夢、そして"誰かへの想い"。
凪が踏み込もうとするたびに、黒川はどこかで距離を取ろうとする。
――それでも、確かにあった。
同じ時間を過ごしたこと、同じボールを追ったこと、何より、あのとき見せてくれた微笑み。
「先輩、あの時間は、僕にとって――恋だったんです」
これは、言葉にできなかった気持ちを、
ただ“貴方”に伝えたくて綴る、静かなラブストーリー